
Raspberry Pi公式マガジン最新号が、WS2812B LED(NeoPixel)を使ったクリスマスイルミネーションのパターン設計術を公開した。派手に光らせるだけでは見栄えが良くならない。動き、色、明るさの3要素をどうバランスさせるかが重要だと解説している。
Raspberry Pi Official Magazine第160号(2025年12月号)に掲載されたこのチュートリアルでは、LEDを「どう光らせるか」ではなく「どう見栄え良くするか」に焦点を当てている。Raspberry Pi PicoとCircuitPythonを使い、WS2812B LEDのパターンを自在にカスタマイズする方法を紹介している。
記事では、見栄えの良いライトパターンには3つの要素のバランスが欠かせないと説明している。
1つ目は動き(Movement)だ。Makerコミュニティでは「もっとLEDをチカチカさせろ」という冗談があるが、急激なオン/オフの点滅は目障りで見栄えが悪い。流れるような滑らかな動きを心がけるべきだとしている。
2つ目は色(Colour)で、これが最も重要な要素だという。WS2812B LEDはほぼ全ての色を表現できるが、適当に色を混ぜても見栄えは良くならない。クリスマスの定番である赤と緑は、色相環で反対に位置する「補色」の関係にあり、互いを引き立てながらバランスが取れている。3色使う場合は色相環で120度ずつ離れた色を選ぶと良い。色相環で近い色を並べる「類似色パレット」も有効だ。
3つ目は明るさ(Brightness)だ。WS2812B LEDは数百個単位でつなげることが多く、全てを同時に点灯させると眩しすぎる。記事では「黒はLEDパターンで最も強力な色の一つ」と表現しており、消灯部分を効果的に使うことで、目に優しく、かつ動きのあるパターンを作れるとしている。
チュートリアルでは、これらのパラメータを調整して好みのパターンを探れるテストコードを提供している。CircuitPythonで記述されており、neopixelとadafruit_fancyledモジュールを使用する。コードはGitHubで公開されている。

