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ルネサスがピン互換の産業用MPU2種を発売、同じ基板で画面の重さを変えられる

ルネサス エレクトロニクスが2026年9月10日、産業用HMIとIoTエッジ向けの64ビットMPU「RZ/G3L」「RZ/G3SE」を発売し、量産を始めた。2機種はピン互換で、同じ基板のまま載せ替えられる。

分けているのは映像の機能だ。RZ/G3LはArm Mali-G31のGPUを600MHzで動かし、H.264のコーデックで1920×1080の30fpsまで扱える。小売端末や医療機器のように、画面に凝った表示が要る用途を狙う。RZ/G3SEはGPUもコーデックも省き、EV充電器や産業用ゲートウェイのように状態表示と設定画面があれば足りる機器へ向ける。

同じ製品群で表示の重さが違う機種を作り分けるとき、従来は基板から起こし直す必要があった。ピン互換であれば、設計を一度で済ませて部品だけを変えられる。

CPUはArm Cortex-A55を最大4コア、1.2GHzまで。2コア構成も選べる。これとは別に200MHzのCortex-M33を積み、A55側でLinuxを動かしながらM33側で実時間の制御を受け持つ。

低消費電力も売りにしている。ディープスタンバイ時の消費電力は1mW級で、しかもLinuxをメモリーに保持したまま眠るため、復帰が速い。常時つながったまま電力を絞りたい機器を想定した設計だ。同社は3世代目のRZ/Gで独自の電源制御を採り入れたとしている。

外部との接続はPCI Express 2.0が1レーン、TSN対応のギガビットEthernetが2系統、USB 2.0が2系統となる。PCIeには5Gのモジュールや Wi-Fi 6のモジュール、外部のAIアクセラレーターをつなげる。ほかにCAN FDが3系統、I2Cが4系統あり、設定できるI/Oピンは113本ある。メモリーはDDR4-2133で最大4GB、内蔵SRAMは512KBでECCが付く。動作温度は-40〜125℃で、パッケージは17×17mmと14×14mmの2種類から選ぶ。

ソフトウェアはYoctoベースのLinuxとVerified Linux Packageに対応し、Zephyr RTOSが立ち上げ時のパートナーに入る。アットマークテクノのArmadillo Base OSも同日に対応を発表し、無償の評価版を配り始めた。評価キットはSMARC 2.1.1のモジュールとキャリアボードの組み合わせで、RZ/G3SEの評価も上位のRZ/G3Lのキットで行える。

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FabScene編集部

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