
CQ出版は7月1日、ソニーの超小型コンピュータ「Spresense」を特集した「トランジスタ技術 2025年7月号」を発売した。「カメラ/オーディオ/ロボット フリスク形状で6000円 ソニーの超小型コンピュータSpresense」と題した特集では、フリスクサイズの小型ボードで実現できる多彩な電子工作プロジェクトを176ページにわたって詳しく解説している。
特集では、基本的な使い方から応用例まで幅広くカバーしており、実際の製作事例を通じてSpresenseの活用法を学べる構成となっている。製作事例として注目されるのは、月面着陸機SLIMの撮影を担当した球体型ローバ「SORA-Q」の自作プロジェクトだ。AIカメラを搭載した自走ロボットとして製作する方法を詳しく紹介している。
その他の製作事例では、Spresenseのマルチコア制御機能を活用した25鍵盤・10音色対応の電子キーボード、ソニーのエッジAI開発環境「Neural Network Console」を組み合わせたなま卵とゆで卵のAI識別装置、100円ショップのセンサを改造した乾電池動作のLINE通知機能付きリモート人感センサなどを掲載している。
技術的な側面では、Spresenseに搭載された6コア・マイコンを制御するリアルタイムOS「NuttX」のメリットや、POSIX準拠マルチスレッド関数を使ったマルチコア・プログラミング手法について解説。宇宙機や自動車、ロボットなどのリアルタイム姿勢制御に重要なマルチIMU(慣性測定装置)の使い方と性能についても取り上げている。
また、PC上で画像と撮影方向を3軸角度で表示するマルチIMU搭載カメラの製作や、マルチコア機能を活用したディジタル・ワイヤレス通信実験、拡張ボードの5V/3.3V信号I/Oや10/14ビットA-Dコンバータ入力回路の活用方法についても実践的な情報を提供している。
「トランジスタ技術 2025年7月号」はB5判176ページ、定価1100円(税込)で、CQ出版のオンラインショップや全国の書店、ECサイトで購入できる。
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