
米国のロボティクス企業Mirobotが、教育・産業向けロボットアーム「WLKATA MT4」のクラウドファンディングをKickstarterで実施している。41自由度、0.1mm精度、600g可搬重量を持つデスクトップサイズのロボットアームで、教室、研究室、メイカースペースでの使用を想定している。
AI制御と音声コマンドに対応
特徴的な機能として、LLM(Large Language Models)を使った自然言語制御が可能で、ChatGPTのようなAIとの連携により音声コマンドでロボットアームを操作できる。スマートフォンアプリからの遠隔操作や、物体認識機能も搭載している。
リワード価格は569ドル(約6万3000円)から設定されており、早期支援者向けの割引価格となっている。標準構成にはロボットアーム本体、ペンホルダー、サーボグリッパー、音声アシスタントボックス、エクステンダーボックス、電源、USBケーブル、MCPサーバーが含まれる。
産業自動化のミニチュア版を実現
同製品は産業構造のミニチュア版として設計されており、スマートファクトリーの検証や低コストプロトタイピングに活用できる。製品分類、飲料製造、産業負荷移送、生産ライン設定、自動物流フローなど、様々な産業アプリケーションをデスクトップ環境で再現可能だ。
教育面では、ステップバイステップの学習教材や教科書「INTRODUCTION TO ROBOTICS FOR BEGINNERS」が付属し、実践的なロボティクス学習をサポートする。モジュラー構造により分解・改造が可能で、DIYプロジェクトや深い技術学習にも対応している。
技術仕様は到達距離359mm、繰り返し精度±0.1mm、動作温度-20℃〜70℃、通信インターフェースはUSB/WiFi/Bluetooth/Modbus/G-codeに対応する。プロジェクトは2025年9月12日まで実施され、2025年12月から出荷開始予定となっている。目標金額147万円に対し、8月17日時点で約906万円を調達しており、達成率は618%となっている。