
台湾のバッテリー技術企業XING Mobilityは、CES 2026でEV、蓄電システム、AIデータセンター向けバックアップ電源の3分野にわたる液浸冷却バッテリー技術を展示する。世界初となる液浸冷却800V高電圧DCバックアップ電源「BBx800」や、英国のスポーツカーメーカーCaterhamと共同開発した電気自動車「Project V」などを公開する。
液浸冷却とは、バッテリーセルを絶縁性の冷却液に直接浸す方式だ。XING Mobilityの「IMMERSIO」技術では、セルの温度を25〜27℃に維持でき、熱暴走のリスクを大幅に低減できる。同社は2015年から車載向け400〜800Vバッテリーシステムの開発を進めており、欧州の規制認証や日本のメーカーとの10万km耐久試験、過酷環境テストなどを経てきた。
AIデータセンターの800V化に対応
NVIDIAなどが次世代AIデータセンターの標準として800V高電圧DC電源を推進する中、従来の48V電源アーキテクチャでは電力供給が追いつかなくなっている。しかし800Vシステムは絶縁設計、熱暴走対策、故障分離、電磁両立性など技術的なハードルが高く、従来のサーバーメーカーには参入障壁がある。
XING MobilityのBBx800は、AIデータセンター専用に設計された高電圧DCバックアップ電源モジュールだ。高さ2 OU(約89mm)のモジュールで、±400Vまたは800Vの電圧構成に対応する。20 OUラック1台で最大1.2 MW(90秒間)のピーク出力が可能だという。車載向けで培った高電圧絶縁技術と熱管理技術をデータセンター向けに転用した形だ。
Caterham初の電動スポーツカーにも採用
英国の軽量スポーツカーブランドCaterhamは、同社初の電気自動車「Project V」にXING Mobilityの液浸冷却バッテリーを採用した。モジュールを使わずセルを直接パックに搭載するCell-to-Pack(CTP)構造により、限られた車体スペースで軽量化と高性能を両立している。CaterhamはProject Vの量産プロトタイプを東京オートサロン2026で世界初公開する予定だ。
このほかXING Mobilityは、200 kWhから1 MWhまで構成可能な蓄電キャビネット「IMMERSIO XBE1000」もCES 2026で初公開する。従来の空冷システムの4倍の出力を持ち、グリッド規模の高負荷用途に対応する。
XING MobilityはCES 2026のLas Vegas Convention Center West Hall(ブース番号7059)に出展する。

