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キーンと鳴るLED棚を自作基板で静音化、駆動を25kHzに上げて高調波は可聴域外

24VのLEDテープを載せた棚が、点けるとキーンという高い音を出す。しかも明るさを落とすほど、音は大きくなる。Aaron Shady氏はこの現象を、感覚ではなく測定から解いた。

まず市販のコントローラーを開けて、2本の出力を差動で観測した。24Vを受けて、2本の線の極性を入れ替えながらテープへ渡す方式だった。テープの中身は向きを逆にした2系統のLEDで、極性が一方なら暖色、逆なら白色が点く。切り替えの周波数は2kHzだった。明るさを絞ると、極性を入れ替える合間に0Vの休止が挟まる。休止が挟まるぶん、エネルギーは高調波の側へ押し出される。5cm離したマイクで測ると、1999Hz間隔で高調波が櫛のように並び、4kHzの成分は絞ったときのほうが16dB大きかった。人の耳がもっとも敏感な帯域にあたる。

置き換えとして作ったのは、STM32で3レベルのHブリッジを25kHzで駆動する基板だ。専用のゲートドライバーを挟み、操作はBluetooth LEで受ける。4層基板の外形は、元のコントローラーをノギスで測って写し取り、同じ筐体にそのまま収まるようにした。結果、高調波はすべて可聴域の外へ出た。消費電流は元の基板と変わらなかったので、静かさは実質ただで手に入ったことになる。

設計の勘所は2つある。ひとつは3レベル方式の作り方で、STM32F3が持つ複合PWMモードを使うと、NOT(A)とBの論理積をタイマー1個からハードウェアだけで得られる。ここが方式全体の土台になっている。もうひとつは無線の持たせ方で、同氏はBluetooth LEを内蔵したマイコンを選ばず、外付けのモジュールに任せた。無線側を4バイトのUART通信に押し込めることで、タイミングに厳しい3レベルPWMのコードと、Bluetoothのソフトウェア一式が同じコアを取り合う状況を避けられる。なおF303にはEEPROMがないため、明るさと色の設定はフラッシュの1ページへ書き込み、電源が切れてもまたげるようにした。

同じ環境で導入前後の比較テストを行った結果。青が導入後。

同氏はGitHubに、原因を突き止めるまでのスコープ波形と音響の周波数解析、それに設計データ一式を並べて公開している。音の違いを比べる短い動画も添えられている。

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FabScene編集部

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