RP2350マイコンを核に、独自の小型コンピュータを基板から自作する個人プロジェクトが公開された。GitHubユーザー7west氏による「PicoTop」だ。HDMIで外部モニターに白黒640×480のターミナルを表示し、USB-Aキーボードを入力に使う、最小限の構成にこだわった一台。プロジェクト名は「laptop」をもじったものだが、本人は「モニターもキーボードも自分で持参してもらう必要があるので、実はラップトップではない」と注記する。
ハードウェアはRP2350本体に加え、USB-C充電対応のLiPoバッテリー、microSDカードスロット、オンボードのRTC(リアルタイムクロック)を搭載する。電源を切ってもバッテリーで時刻を保持し、SDカード上のファイルシステムでデータを永続保存できる。基板側面には3.3V電源、GND、I2C、UART、汎用GPIO×2、SWDなどを取り出す10本のメスヘッダーが並び、外付け回路や書き込み機を直接接続できる。GitHubリポジトリには回路図とPCBデータに加え、3Dプリント用ケースのSTLファイルまで揃う。
ソフトウェアは独自OSで、シェルからテキストエディタ「uEdit」、計算ワークブック「calc」、ハングマンゲーム「hangman」までが書き下ろされている。シェルコマンドはls、pwd、cd、mkdir、rm、cp、mvに加え、battv(バッテリー電圧確認)、beep、sd-format、GPIO操作系まで揃う。SDカードは2GB以下のFAT16のみ対応で、ファイル名は8.3形式に固定。OSの「vault」フォルダーを暗号化する機能も組み込まれている。
ビルド環境はVS Code+Pico SDKプラグインで、SOFTWARE/フォルダー内の「shellwork」プロジェクトを開いて書き込む。コードはC言語が9割超、CMake構成。本人は「コーディングは得意ではないので悪い慣習やバグも見つかるはず。一部のコードや、ファイルシステム・テキストエディタの設計にはAIの助けを借りた」と率直に明かしている。リポジトリにLICENSEファイルは含まれないため、現時点ではソースアベイラブルな個人プロジェクトとして参照する位置付けだ。