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3Dプリント建設ロボット、米で大手スーパーの拡張工事を施工

コロラド州Greeleyに本社を置く米Alquist 3Dが、KUKA製ロボットアームを使った3Dコンクリートプリンタ「A1X」で、Walmart店舗の拡張工事を全米で展開している。建設会社FMGIと組み、米国全土で14店舗以上の増床を進める計画だ。Hugg & Hallの発表によれば、ミズーリ州Lamarでの案件は3件目のWalmart拡張で、同様の案件があと12件以上控える。

A1Xは、KUKA社製ロボットアームの先端に約32mm(1.25インチ)のノズルを取り付け、繊維入りコンクリートを200mm/sで吐出して約25mm厚のレイヤーを積層する。モジュラー式のレールを延長すればX軸とY軸方向の建造範囲をほぼ無制限に広げられ、高さ約6.1m(20フィート)の壁を造形した実績がある。本体はピックアップトラック1台で運搬でき、現場到着から1時間ほどで稼働を始められる。コンクリートはSika製で、Portland cementにリサイクル繊維を混ぜ、押し出した直後でも形状を保つように調整されている。

最初のWalmart案件は、2025年8月にテネシー州で行われた約743平方メートル(8000平方フィート)の拡張工事だ。日中の気温が110°Fを超えたため夜間作業に切り替え、印刷自体は140時間で完了したとTom’s Hardwareは伝える。2026年1月のミズーリ州Lamarでは、約409平方メートル(4400平方フィート)の拡張を24°Fの低温と高湿度のなか17日・印刷時間71.3時間で済ませた。屋根は造形できないため、Alquistは「vase mode」式の一筆書きで壁を造り、固まる前にワイヤを挿して補強と配管スペースを確保する。

Alquistは「A1シリーズ」を14台販売しており、米国の3Dコンクリートプリント(3DCP)単一展開では最大規模としている。Hugg & Hallは2025年に1台導入し、レンタル提供も予定する。地元Aims Community Collegeとは3DCP教育カリキュラムも共同で開発する。CTOのAndrew Lycas氏はTom’s Hardwareに、3DCPは従来のブロック工法より施工が速く熟練工も少なくて済むが、材料コストの高さで節約効果は相殺されると話した。

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FabScene編集部

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