
南京錠を手に取って、シャックル(U字型の金具)を引き上げ、また閉じる——その操作の心地よさだけを抽出して指で延々と遊べる玩具にできないか。3Dモデラーのcartyski氏がBambu Lab運営のMakerWorldに2026年4月22日投稿した「フィジェットギアロック」は、3Dプリント1台で完結するフィジェット玩具だ。投稿から1週間で6万5251ダウンロード、4529のいいね、ブースト4万8910件と、プラットフォーム上で急速に広がっている。
仕組みの中心は、渦巻きバネ(スパイラルスプリング)とラックアンドピニオン機構の組み合わせだ。シャックル部分を引き上げると内部のラックがピニオンギアを回し、そのトルクが渦巻きバネに蓄積される。指を離すとバネに溜まった力でシャックルが元の位置にスナップで戻る。「渦巻きバネにずっと興味があり、これを渦巻きバネとラックアンドピニオンを組み合わせた最初のデザインにした」とcartyski氏は投稿文で説明する。
印刷プロファイルは2種類で、シングルカラー版が0.2mm層・2壁・15%充填で約1.5時間、マルチカラー版でも約1.7時間で1プレートに収まる。サポート材は不要で、Bambu LabのP1S、A1 mini、X1 Carbonなど主要機種が対応プリンターとして並ぶ。コメント欄では「シンプルでエレガントなデザイン」「中毒性がある」など好評が並び、子どもや孫のために印刷したという報告も多い。
利用にあたって注意したいのが、MakerWorld独占ライセンスの条項だ。データはMakerWorld上での共有・リミックスは認められるが、PrintablesやThingiverseなど他のデジタルプラットフォーム、マーケットプレイス、配信チャネルへの再アップロードは禁止される。商用利用も基本的に禁止で、希望する場合はMakerWorldの「商用ライセンスメンバーシップ」への参加が必要だ。二次的作品を作る場合も同じ制約のもとMakerWorld上でのみ公開でき、cartyski氏へのクレジット表記が義務付けられる。共有時のプラットフォーム制約は、設計データの活用前に確認しておきたいポイントだ。

