
工学社は2026年4月28日、無料で使える構造解析ソフトウェア「PrePoMax」の日本語解説書「PrePoMaxではじめる実践構造解析[三訂版]」をI/O編集部編として発売した。著者は岐阜工業高等専門学校建築学科教授の柴田良一氏で、A5判224ページ、定価3520円(本体3200円)、ISBNは978-4-7775-2335-1。2018年の初版、2022年の改訂版に続くシリーズ3作目で、PrePoMaxの最新環境Ver.2.4.0に対応した内容に更新されている。
PrePoMaxは、オープンソースのCAEソルバー「CalculiX」をベースに、扱いやすいGUIを備えたフリーの構造解析ツールだ。CAEは部品や構造物の応力・変形などを設計段階で計算するためのソフトで、商用ツールは数百万円規模になることも珍しくないが、PrePoMaxは個人でも企業でも無償で使える。本書は理論よりも実機操作を重視する構成で、プリポストの設定からソルバー実行、結果の可視化までを例題ベースで進められる。
掲載される章は7章構成。導入手順、基本となる構造解析例題、STLやSTEPなどの形状データからのメッシュ作成、スクリプトを修正する弾塑性解析、簡単な接触解析、複数部品のアセンブリモデルの解析、精度向上や形状変化に対するメッシュ更新、と段階的に難度を上げていく。3Dプリンタなどでデジタルファブリケーションを進める個人の制作者にとっても、出力物の強度評価や設計の妥当性確認に応用できる構成になっている。
著者の柴田氏は、構造解析・破壊解析・流体解析やそれらの連成解析を研究テーマとし、オープンCAE学会の理事を務める(前会長)。オープンCAE活用に向けた「DEXCSプロジェクト」の中心人物でもあり、これまで工学社からは「Salome-Meca」「Elmer」「SonyNNC」「NVIDIA Modulus」などのオープンソース/無償ツールを扱う書籍を継続的に執筆してきた。商用CAEに匹敵する機能を備えながら無料で導入できるツール群を、現場の技術者や学生が使えるかたちで紹介してきた一連の流れの上に、本書の三訂版も位置付けられる。

