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ESP32でDJ用コントローラーを自作、予算1万円以下で実現

パソコンにつないで使う入門向けのDJコントローラーを、マイコン1個で単体の機材に変える「Pajoniiir」が公開された。対象はPioneerの「DDJ-FLX4」で、本来パソコンのDJソフトが担う曲の再生、ミキサー、音響効果、画面表示を、ESP32-P4がすべて引き受ける。ファームウェアはMITライセンスでGitHubに公開されており、9月20日に正式版「M2」が出た。作ったのはDaniel Vučinović氏である。

DDJ-FLX4はジョグホイールやフェーダーを備えるが、それ自体は音を処理しない。操作の信号をパソコンに送り、パソコンのソフトが曲を鳴らす。Pajoniiirはそのパソコンの役目を、組み込み向けのマイコンで置き換えた。作者が出発点に据えたのは価格で、中核の電子部品を約50ドル(約7900円)に収めることを目標にしてきた。操作するコントローラーより、それを動かす頭脳のほうが安くなる。作者はこの逆転を、コントローラーをゲーム機のジョイスティックに見立てて説明している。

ESP32-P4は2つのUSBの口を同時に扱う。1つ目にはDJ用に準備したUSBメモリーを挿し、楽曲管理ソフト「rekordbox」が書き込んだ曲の一覧、テンポ、拍の位置、波形、目印を読み込む。MP3、WAV、FLACの3形式を同時に再生できる。2つ目にはFLX4をつなぎ、操作の信号とLEDの制御に加えて、ヘッドホン用の音声もやり取りする。会場に流すメインの音は、別の音声用チップを通してRCA端子から出す。

汎用のOSは載せていない。DJ機材に必要な処理だけを、マイコンの上で一から組んだ。曲のテンポを変えても音程を保つ機能は、決められた時間内に音声を処理し続けなければならず、作者が個別の難題に挙げた一つだ。2台のデッキのテンポと拍の位置をそろえる機能や、3バンドのイコライザー、エコーやフランジャーといった効果も備える。4.3インチのタッチ画面には2台分の波形やテンポが並び、Wi-Fi経由でブラウザーからも操作できる。

公式サイトによると、M2の正式版は実機で180分あまりの連続動作試験を経て公開した。ケースの設計データや、電源と配線の説明も用意している。作者は次の段階として、あらかじめrekordboxで解析しておかなくても、その場で曲を解析できる仕組みに取り組んでいる。

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FabScene編集部

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