Categories: ニュース

ドイツの廃倉庫から250トンのビンテージ計算機、CHMがトレーラー7台分を回収

米Computer History Museum(CHM)は2006年、ドイツ西部の廃倉庫から約250トンのビンテージ計算機を回収していた。1930年代から1980年代の機材2000点超を、トレーラー7台分にまとめて運び出した。同館の上級学芸員Dag Spicer氏が、その顛末を記録として公開している。

発端は2006年7月26日、Spicer氏のもとに届いた1通のメールだった。送り主はドイツのドルトムントの税理士で、カストロップ=ラウクセルの倉庫に珍しい計算機が眠っていると伝えてきた。この町は第2次世界大戦中、石炭と燃料の生産地として連合軍の空襲を何度も受けた工業地帯にある。送られた大判の写真から貴重な資料の存在が裏づけられ、CHMは学芸員のSpicer氏とAlex Bochannek氏を現地に送った。

倉庫は3階建ての大きな建物だった。運び出す対象の機材は、22メートルと50メートルほどの範囲の床をほぼ埋め尽くした。倉庫から約230メートル離れた場所には、第2次世界大戦中の不発弾が残っていた。重さ約230キログラムの連合軍の爆弾で、ドイツ軍の処理班が滞在中に撤去した。

見つかった機材は幅広い。ドイツのLibrascope製「LGP-30」(1956年)の操作盤、IBMの大型機「System/370 Model 148」(1976年)の銘板、ソ連製のコンピューター(1982年)などだ。ソ連製機のハードディスク「CM 5400」は、東側諸国の例にもれずブルガリアで作られていた。ほかに、DECのミニコン用とみられる紙テープや、ディスクパック、パンチカードもあった。コレクションは、電子工学の教授だったWalter Ameling氏が集めたものとみられる。

学芸員らは1週間かけて機材を仕分けし、永久収蔵する品を選び出した。最終的にトレーラー7台分の資料がCHMへ運ばれた。回収した機材の一部は、米カリフォルニア州マウンテンビューのCHMで今も展示されている。

関連情報

FabScene編集部

FabScene編集部