Categories: ニュース

米FCCが海外製の自律移動ロボットを禁止リストに追加、掃除機も2kg超なら対象

イメージ画像

米連邦通信委員会(FCC)は2026年7月28日、海外で製造された自律移動ロボットと、太陽光発電などの直流を交流に変えるパワーコンディショナーを、安全保障上の脅威があると判断した機器の一覧「Covered List」に追加した。リストに載った機器は、米国内で輸入や販売、広告をするために必要な機器認証を新たに取得できなくなる。

FCCが公開した質問集によると、対象になる「先進ロボティクス機器」は、自律移動ロボットやヒューマノイド、四足歩行ロボットを含む機械式の移動体を指す。地上を移動したり障害物を避けたりでき、操作者から離れた場所で指令やセンサーデータに応じて動くものが条件になる。さらに、本体とドックや地上局を合わせた重量が約2kgを超え、周囲を認識するセンサーと、上下いずれかで200kbps以上の通信機能を備えるものが該当する。

床を自律走行して障害物を避け、Wi-Fiでつながる家庭用のロボット掃除機も、この条件を満たす。FCCはロボット掃除機も対象に含まれると米メディアの取材に答えたと伝えられている。

今回の措置とは別に、米国の航空会社はヒト型と動物型のロボットの扱いを厳しくしている。CBS Newsによると、Southwest Airlinesが2026年5月に電池の安全性を理由として持ち込みを禁止し、Delta Air Linesも2026年6月、客室と受託手荷物のいずれでも受け付けないと決めた。United Airlinesは2026年7月23日から同種の禁止を適用している。理由は安全保障ではなく、リチウム電池の火災リスクだという。

FCCの措置では、すでに認証を受けたモデルは対象から外れる。小売業者は認証済みモデルの販売を続けられるし、消費者が購入済みの機器を使い続けることも制限されない。連邦政府による調達と利用も対象にならない。

FCCの技術部門であるOffice of Engineering and Technology(OET)は同じ7月28日、別の公示を出した。Covered Listに載ると認証済み製品に手を加える手続きから除外され、脆弱性を修正するファームウェア更新まで止まってしまう。OETは7月28日より前に認証を受けたロボットとパワーコンディショナーについて、この禁止を少なくとも2029年1月1日まで適用しないと決めた。脆弱性の修正や、異なるOSとの互換性を保つ更新が対象になる。

FCCは単独でCovered Listを更新できない。2019年に成立したSecure and Trusted Communications Networks Actに基づき、安全保障当局の判断を受けて実施する立場にある。今回はホワイトハウスが招集した省庁横断の組織が2026年7月27日、2件の安全保障判断(National Security Determination)をFCCに送った。ロボットについては、ネットワーク接続機能がデータと物理的な動作を操作される攻撃経路を生むこと、収集したデータが監視や外国の情報機関に使われうること、遠隔で乗っ取られる恐れを挙げた。

海外で製造する事業者は審査を求める「Conditional Approval」を申請できる。ロボットはDepartment of War(米国防省)が、パワーコンディショナーは同省または米国土安全保障省が審査する。FCCは同じ枠組みで2025年12月に無人航空機システムとその重要部品を、2026年3月に海外製ルーターを追加してきた。Covered Listの対象は企業の国籍ではなく製造地で決まり、審査を通った機器はFCCのWebサイトで公開される。

関連情報

FabScene編集部

FabScene編集部