
スマートフォンに次々と飛び込んでくる通知やフィードの代わりに、必要な情報だけを静かに表示し続けるディスプレイが欲しい。そんな動機から生まれたのが「EKOS」だ。フランス発のこのプロジェクトは、7.5インチ800×480の電子ペーパーとESP32-S3を組み合わせたオープンソースのウィジェット表示デバイスで、ファームウェアをGitHubで公開している。
電子ペーパーは自発光しない。スクロールもしない。ただ情報が表示されているだけで、見たいときに一瞥すれば足りる。EKOSはこの特性をアーキテクチャの根幹に置き、クラウド依存をゼロにした設計を採っている。Wi-Fi経由でローカルREST APIを使って完全スタンドアロンで動作し、外部サーバーへの接続は必要ない。
ウィジェットシステムはLVGLベースで構築されており、構造化されたJSONテンプレートで各ウィジェットの配置・サイズ・更新間隔・APIキーといったパラメーターを定義する。たとえば天気ウィジェットなら"update_interval": "1h"と緯度経度を指定するだけで動作する。対応ウィジェットは天気・カレンダー・アナリティクス・習慣管理・リマインダーなどで、ファームウェアに直接コードを書いて独自ウィジェットを追加することも設計上想定されている。
筐体はソリッドオーク材とCNCアルミフレームを組み合わせた構造で、タッチスクリーン対応の電子ペーパーを搭載する。管理にはAndroid/iOS向けのコンパニオンアプリが用意されており、現在Play Store公開に向けたテスター12名を募集中だ。テストには7.5インチ電子ペーパー(UC8179コントローラー搭載のGDEY075T7またはWaveshare互換品)とESP32-S3開発ボードが必要になる。
ファームウェアはGPL-3.0ライセンスで公開されており、ESP-IDF v5.x環境でビルドできる。公式ハードウェアファイル(PCB・筐体・回路図)も別リポジトリで公開されている。

