光吸収率99.7%のカーペット発売、6畳分で約19万円

FabScene(ファブシーン)  Red apple resting on a two-tone surface: gray carpet on the left and black fabric on the right.

光陽オリエントジャパンの社内ベンチャー「暗素研(あんそけん)」は、可視光吸収率99.7%を達成したという超低反射カーペット「黒色無双・絨(じゅう)」を、2026年4月に発売した。同社調べでは、量産型カーペットとして世界最高の光吸収率となる。世界一黒い水性塗料「真・黒色無双」を展開してきた同ブランドの新製品で、踏んでも性能が落ちず、水洗いも可能な点が特徴だ。プレスリリースは2026年4月21日に発表された。

最大の売りは、可視光に加えて近赤外線領域の光まで吸収する黒さだ。発表資料の比較画像では、同じ照明下でも一般的な黒色タイルカーペットの上に置いたリンゴが影を落とすのに対し、本製品の上ではリンゴの影が消え、闇に浮いているように見える。LiDARや赤外線センサーの評価試験、光学実験室の迷光対策、自動運転の次世代モビリティ開発など、光学的ノイズを抑える必要があるプロ向け用途に使える。さらに、特殊なナイロン製パイルにより歩行や荷重に耐え、屋外での水洗いにも対応する。これまでの超低反射素材は触れると性能が劣化する弱点があったが、独自の繊維構造と染色技術で克服したという。制電糸の使用で静電気を抑え、防炎性能とJIS規格の認証は申請中だ。

価格はタイルタイプ(50cm×50cm)が1枚4950円(税込)、ロールタイプ(有効幅183cm)が1m当たり31680円(税込)。仮に6畳(約9.72平方メートル)の部屋に全面敷いた場合、タイルタイプなら39枚必要で約19万3000円、ロールタイプなら6m必要で約19万円となる。ホームシアターで壁や床の反射を抑えてプロジェクターのコントラストを最大化する用途や、VR・プロジェクションマッピングの没入感を高める用途、美術館の展示で映り込みを排除する演出などが想定されている。今後は中赤外線域への対応も視野に入れ、放熱・測熱分野や宇宙産業への応用も目指すとしている。

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