
e4_user氏が、空港の出発案内板などで使われる「スプリットフラップ表示」を応用した8×8のチェスボードをr/arduino(Reddit)に公開した。2025年11月から約半年、多いときは1日6時間以上を費やして64マスすべてのモジュールを完成させた作品だ。
スプリットフラップ表示(パタパタ表示器)は、文字や画像が印刷された薄い板(フラップ)が回転してめくれることで内容を切り替える機構だ。このボードでは1マスあたり27枚のフラップを使い、白・黒それぞれのポーン・ナイト・ビショップ・ルーク・クイーン・キング6種類に加え、チェック・チェックメイト・引き分け・時間切れ・投了といった局面状態を表現する計27状態を1ユニットで実現している。フラップと駒の外観はすべてFusion 360で設計した3Dプリント製で、駒のイラストはマルチカラー印刷で表現した。通常のスプリットフラップ表示器は1ユニットに約40枚のフラップを使うが、この作品は27枚に絞った分モーターをより高速で回す必要があった。
制御にはステッパーモーターを各マスに配置し、1ランク(横8マス)あたりSTEPピン・ホールセンサーピン・ENピンを8本ずつ個別配線した。方向は一方向のみなのでDIRピンは全モジュールを3.3Vに共通接続し、UART通信用の2ピンを加えた計26ピンをマイコンのGPIOすべて使い切った。完成した盤面は自重を支えきれないほどの重量になったため、次はアルミフレームで補強した架台と額縁の製作を予定している。
コントローラーの入力方式については「Nf3」のようなPGN記法のテキスト入力か、64個のボタンを盤面に1対1で配置して移動元と移動先を直接指定するかを検討中だ。コメント欄では「駒が移動した経路のマスを順番にフラップさせると実際に動いているように見える」「移動元より移動先のマスを最後に更新する方が、チェスでの視線の動きに合って自然だ」など、アニメーション表現についての議論が続いている。

