NVIDIAのJetsonに小型2種、上位機の半分のサイズで同等の推論性能

NVIDIAが、ロボットやエッジ機器にAIを載せるためのモジュール「Jetson T3000」と「Jetson T2000」を発表した。既存のThor世代の下に位置する小型で安価な選択肢で、発売は2027年第1四半期を予定する。

上位のT3000は、AI処理でFP4形式で865TFLOPSの性能を持つ。GPUにはBlackwellを使い、CPUは8コアのNeoverse Armになる。メモリーはLPDDR5Xを32GB積み、帯域は273GB/sだ。ネットワークは25GbEに対応する。同社によると、大きさと消費電力は上位のT5000のおよそ半分でありながら、大規模言語モデルや画像と言語を扱うモデル、ロボットの動作を生成するモデルといった用途では、T5000と同等の推論性能を出せるという。メモリーの価格が上がるなか、T3000へ移せば費用を抑えられるとしている。

産業向けにはIGX T3000も用意した。性能は同じで、機能安全の仕組みを内蔵する。人のそばで動くロボット向けの安全システムであるNVIDIA Halos for Roboticsをそのまま動かせる。

下位のT2000は400TFLOPSで、メモリーは16GBになる。映像を扱うAIエージェントや自律移動ロボット、産業用のマニピュレーターなど、より広い範囲のエッジ機器を想定する。これで同社のJetsonの品揃えは、70TOPSのものから2000TFLOPSまで並ぶ。

同時に、ソフトウェア側の道具も出した。Jetson agent skillsは、メモリーの使い方の最適化や設定、配備といった、これまで人手と専門知識が要った作業をAIエージェントに任せる仕組みだ。ThorとOrinの両方に対応する。効果の例も挙げた。ヒューマノイドを手がけるUBTechとAgile Robots、産業向けのConnect Techは、メモリーの使用量を最大15GB減らし、AGX Orinの64GB版から32GB版へ移した。小売り向けのSandStarは最大4GB減らし、Orin NXの16GB版から8GB版に移している。LOVOTを開発するGROOVE Xも、処理の振り分けを最適化して低メモリーの構成へ移した。

ロボット向けの基盤モデルも軽くした。Cosmos 3 Edgeは40億パラメーターで、Thorの上で動く。機体やセンサーに合わせた追加学習が1日ほどで済むという。

すぐ試したい開発者には、既存のJetson AGX Thor開発キットでT3000とT2000の性能を模擬する道を用意する。T3000向けは2026年7月中にJetPack 7.2.1で使えるようになり、T2000向けは今後のリリースで対応する。周辺の対応も進んでおり、ADLINKやAdvantech、AAEON、Seeed Studioなどがパートナーとして名を連ねる。

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