Arteryが216MHzのゲーム用マイコン2系統を発表

中国のArtery Technologyが2026年9月1日、マイコン「AT32F406」「AT32F408」シリーズを発表した。Arm Cortex-M4Fコアを最大216MHzで動かし、DSP命令と浮動小数点演算器を持つ。サンプルの請求と量産の受付を始めている。

2つのシリーズは同じコア構成と開発環境を共有し、違いはUSBにある。F406は制御性能とコストの釣り合いを取った構成で、産業機器やIoTを狙う。F408はこれにUSB OTGのハイスピードを載せ、専用の4KB FIFOバッファーを備える。

PHYを内蔵している点が効く。USBのハイスピードを扱うには通常、外付けの物理層チップが必要になる。F408はそれを取り込んでいるため、部品を1つ減らせる。同社が挙げる用途は、ゲーミングキーボードやゲームコントローラーでの低遅延に加え、産業用データロガーや計測機器、医療用電子機器といった高速USB機器だ。

共通の仕様も厚い。フラッシュは最大512KB、SRAMは192KB。加えてブートローダー用に26KBのシステムメモリーがあり、ユーザープログラムやデータの保存に振り分けられる。重要なパラメーターを恒久的に残す4KBのOTPメモリーも積む。外部のフラッシュやRAMはQSPIで増設できる。

周辺機能では、12ビットのADCを3個内蔵し、標本化速度は最大5.33Mspsに達する。通信はSPIが8系統、I2Cが3系統、USARTが6系統、UARTが2系統だ。ほぼすべてのGPIOが5Vトレラント入力に対応するため、センサーや周辺モジュールをつなぐときの制約が減る。

動作温度は-40℃から105℃までの工業グレードで、パッケージはQFN48とLQFP64の2種類で、寸法は6×6mmと7×7mmになる。開発環境はAT32 IDEやVSCode向けの拡張、書き込み用のAT-Linkが揃い、コードはGitHubで公開している。価格と日本での入手性は公表していない。

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