スマホで30分教える家事ロボットが予約開始、処理はラズパイとクラウドで分担

米国のスタートアップFlourish Robotsは2026年9月29日(現地時間)、家事をこなす家庭用ロボット「Flourish 1」の予約受付を始めた。初回生産は50台に限り、1台ずつ01から50までの番号を付ける。2026年12月に出荷を始める予定だ。

特徴は、持ち主がスマートフォンで作業を教える仕組みにある。まずアプリで「玄関に行く、靴を拾う、下駄箱に入れる、戻る」といった手順を並べる。次にスマートフォンを手に持って動かし、ロボットの腕を操って作業を実演する。部屋の中の違う場所から数回繰り返すと、教える側の作業は30分ほどで終わる。約1時間後に作業を覚えたと通知が届き、以後は声で頼むか、時刻を決めて毎日繰り返させる。ほかの持ち主が教えた作業を配布する「ストア」から取り込むこともでき、開発者向けのSDKも付属する。

本体の処理について、同社は公式サイトで「覚えた作業は本体で動き、高度なAI処理には利用者のGPUか同社のプランが必要」と説明するだけで、プロセッサー名は公表していない。米The Robot Reportの記事によると、部品のコストを抑えるため本体はRaspberry Piで動き、作業を覚えさせるための学習や高度な判断はクラウド上のGPUで処理する。創業者のAntoine Marcel氏は同誌の取材に「ロボットにNVIDIAのGPUを載せれば、すぐにコストが2倍になる」と語った。スイスの通販サイトGalaxusのニュース記事は、搭載するのはRaspberry Pi 5で、移動や音声機能、軽いAIモデルを受け持つと伝えている。

本体は6輪の台車に2本の腕を載せた形で、高さは約1.09m、重さは約20kgある。持ち上げられる重さは約1.5kgで、床から約889mmの高さまで手が届く。連続で12時間動く。The Robot Reportによると、障害物は台車の床近くにあるLiDAR(レーザーで距離を測るセンサー)で検知し、2本指のグリッパーの手首にはそれぞれカメラを備える。防水ではないため、皿洗いはできない。

同社はWebサイトで、教えた作業が成功する割合は1年前の60%から現在は80%に上がったとし、今後は99%を目指すとしている。The Robot Reportによると、同社は2026年1月に設立され、サンフランシスコとパリに拠点を置く。創業初期の資金調達は、投資会社Families Fundが主導した。

価格は3555ドル(約56万円)。同社のWebサイトで予約を受け付けている。

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