ラズパイのカメラがESP32-P4で動く、1080p28fpsをWi-Fiで配信

ラズパイのカメラモジュールが、ESP32-P4で使えるようになった。mushBrainDaveと名乗る開発者がドライバーをGitHubで公開した。Pi Camera v3で1080pの映像を撮り、Wi-Fi経由でブラウザーへ配信するところまで動く。

ESP32-P4はMIPI-CSIのカメラ入力を持つが、Espressifが標準で用意するドライバーはOVシリーズとArducam製のモジュールに限られる。ラズパイ用として流通しているソニーのIMX219、IMX477、IMX708には汎用のドライバーがなかった。手元にラズパイのカメラがあっても、そのままでは使えない状態だった。

現時点で開発者が実機の動作を確認しているのはIMX708、つまりPi Camera v3とNoIR v3である。ストリーミングとISPの調整、オートフォーカスが働き、H.264で符号化してWi-Fiに流すところまで通る。Pi Camera v2のIMX219はドライバーを書いてあるが、実機で一度も動かしていないと本人が明記する。レジスタのタイミングやMIPIレーンの速度は要検証だという。

数値も公開している。IMX708は1920×1080のRAW10で28fpsが出る。2×2のビニングとデジタルクロップを併用したモードで、サンプルはすべてこれを使う。Wi-Fiで実際に出た速度は毎秒6〜7Mビットだった。260KBのJPEGは、接続が温まっていれば0.47秒、冷えていれば1.70秒かかる。

オートフォーカスは、IMX708に載るDW9807のボイスコイルモーターを直接叩いて動かす。位相差AFは対象外だ。ISPの調整値はJSONファイルに書く。露出やホワイトバランス、ノイズ除去、彩度を並べた形式だ。ただし色補正行列は校正ではなく控えめな初期値だと本人は断る。NoIRモジュールには赤外線カットフィルターがなく、赤外線が3つの色チャンネル全部に混じるためだ。

導入は既存の枠組みを壊さない形にした。Espressifのカメラドライバーをフォークせず、単体の追加部品として自動検出の仕組みに自分を登録する。開発に使ったボードはWaveshareのESP32-P4-WIFI6で、ESP-IDF 5.4.0で動く。

READMEにはESPのコンポーネントレジストリで公開したとあるが、レジストリ側では2026年8月31日の時点で該当の登録を確認できない。導入はGitHubから直接取得することになる。

ライセンスはApache 2.0を掲げる。レジスタの設定値はLinuxカーネルのIMX219/IMX708ドライバーを参照しているが、そちらはGPL 2.0である。参照したのはレジスタのアドレスやソニーとRaspberry Piが公開した初期化の値といった著作権の対象にならない事実だけで、ソースは1行も写していないと本人は書く。問題があれば指摘してほしいとも添えている。

サンプルも複数用意する。新しい基板で最初に走らせるI2Cバスの走査、静止画1枚をUSBシリアルで送るもの、1080p H.264を約8秒録ってから吸い出すものが並ぶ。ブラウザーから静止画を取るものと、ライブ映像を再生するものもある。microSDカードは要らない。

関連情報

fabsceneの更新情報はXで配信中です

この記事の感想・意見をSNSで共有しよう
  • URLをコピーしました!

最新記事

YouTube / PodCast

【PR】読んで役立つ注目記事

目次