インドの大学、ニンニクの皮で約400Vを生む発電素子を開発 ドアセンサーに応用

インドのマラビヤ国立工科大学ジャイプール校の研究チームは、ニンニクの皮を使った発電素子で、ドアの開閉を検知するセンサーを開発した。成果は米国電気電子学会(IEEE)の論文誌「IEEE Sensors Letters」の2026年10月号に掲載された。論文の題名は「ニンニクの皮の廃棄物から作った高性能な摩擦発電機による家庭用防犯システム」で、オンラインでの公開は8月20日だった。同学会の技術誌「IEEE Spectrum」が10月4日に詳しく紹介している。著者は同大学電子通信工学科のDeepak Bharti助教と、博士課程のManas Tiwari氏の2人だ。

素子は、2つの材料が触れて離れるときに表面にたまる電荷を電気として取り出す「摩擦発電機(TENG)」の一種だ。下敷きで髪をこすると生じる静電気と同じ現象を使う。プラス側に砕いたニンニクの皮、マイナス側にポリエチレンのシートを使う。研究を率いたBharti助教は、ニンニクの皮は農業や家庭から大量に出る廃棄物だと説明している。

IEEE Spectrumによると、ポリエチレンの片側にニンニクの皮を重ねた素子では、開放電圧が約210V、短絡電流が約45μA、出力密度が1平方メートル当たり2.16Wだった。両側に重ねると約400V、65μAに上がった。3層以上に重ねても、出力はほとんど増えなかったという。常温で半年保管した後も性能はほぼ変わらず、200回の機械的な負荷にも耐えた。Bharti助教は、半年後も同じように動いたことが素子の耐久性を確かめる強い裏付けになったと話している。

センサーとして使うときは、素子をドアの上端と枠の間に挟む。ドアが開くと2つの層が離れ、電圧が生じる。その信号をマイコンとBluetoothのモジュールでスマートフォンの専用アプリに送り、音声で知らせる仕組みだ。50回の試験で、ドアが開いたことを92%の精度で検知した。

素子そのものは外部の電源を必要としない。ただし試作では、信号を送るマイコンはモバイルバッテリーで動かしている。研究チームは今後、3層以上で出力が伸びない理由を詳しく調べ、ほかの生物由来の廃棄物でも同じ仕組みが使えるかを試すとしている。

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