2億ドルの半導体製造装置を卓上サイズに、処理を数日から数分へ

半導体の回路を「焼き付ける」ための巨大な製造装置を、机に載る大きさに小型化したと、アメリカのテキサス大学オースティン校(UT Austin)の研究チームが発表した。あわせて新しい印刷の手法を組み合わせ、これまで数日かかっていた処理を数分に短くした。成果は学術誌Nano Lettersに掲載された。

最先端の半導体は、「EUV(極端紫外線)リソグラフィ」という技術で作る。光を使って、シリコンの板にごく細かい回路の模様を焼き付ける装置だ。ただ、市販のEUV装置は1台2億ドル(約320億円)を超え、部屋ひとつを占めるほど大きい。世界でも限られた企業しか持てず、大学などの研究には手が届きにくかった。

UT AustinのCockrell School of Engineeringのチームは、この装置を基本的な部品まで切り詰め、机に載るほど小さく、組み替えやすく、安価な仕組みにした。研究の現場で、より手軽に試せるようにする狙いがある。

小型化に加え、印刷のやり方も変えた。市販のEUV装置は、立体的な微細構造を1層ずつ平面で積み上げるため、時間がかかる。新手法「ボリュメトリック3Dパターニング」は、複数の層を同時に作る。これにより、露光の時間が数日から数分に縮まる。Chih-Hao Chang氏は、印刷そのものは短くても処理に数日かかっていたと説明する。

研究は、米国立科学財団(NSF)の半導体研究の費用を下げる事業の一環だ。今のところ作れるのは規則正しい繰り返しの構造に限られ、メモリーや光関連の部品に向く。チームは、UT DallasやJohns Hopkins大学の協力で材料の試験を進めており、より複雑な構造や速い印刷を目指すとしている。

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Two technicians in lab coats stand at a workstation, one pointing at a computer screen while operating a large analytical instrument in a bright lab.

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