モーター1個で飛ぶドローンの設計を公開、プロペラ1枚の羽根の角度で姿勢制御

モーター1個とプロペラ1枚だけで浮き、向きも変えられるドローンの設計データが、「single-propeller-drone」としてGitHubで公開された。作ったのはJoshua Bird氏だ。

一般的なドローンは4個のモーターを使い、ヘリコプターも2個のモーターと複数のサーボを使う。同氏は、モーター1個の設計ならドローンをより小さく、安く、作りやすくできる可能性があると説明する。

鍵は、ヒンジ付きのプロペラの付け根だ。羽根は45度に傾けた軸で留めてあり、モーターが加速すると羽根が回転に遅れて、片方の羽根の角度が上がり、もう片方が下がる。揚力が左右でずれるので、1回転の中の決まった位置で加速すれば、機体を好きな方向に傾けられる。

最初に使ったドローン用のモーター制御器(ESC)は、毎秒50回を超える加減速で回転との同期を失った。ほかのヒンジ式の機体は大きなプロペラをゆっくり回してこれを避けるが、同氏は小ささを選び、磁気エンコーダーで回転の位置を直接測るモーター制御器「moteus r4」に替えた。同氏はこれで、直径約152mm(6インチ)のプロペラを毎分約2万回転で回しながら、毎秒300回の加減速をかけられるようになった。指令のやり取りにかかる約2ミリ秒でもプロペラは20度回るため、同氏は制御器のファームウェアを書き換え、指令を制御器の中で計算させた。

試験飛行では160Hzの振動が起き、墜落が続いた。同氏は高速度カメラの代わりに、プロペラが決まった角度に来た瞬間だけカメラのフラッシュを光らせる仕組みを作った。止まって写った羽根は、荷重でしなり、ばたついていた。硬い羽根に替えると、振動は消えた。

プロペラの回転につられて機体も回ろうとする。胴体のヒレでこれを抑えるが、機体はゆっくり回り続けるため、どちらが前か分からなくなる。すぐ近くにモーターがあるため、地磁気センサーも当てにならない。そこで同氏は部屋の隅に赤外線の発信器を向け、機体のセンサーが光を捉えるたびに向きの推定を直すようにした。

同氏はプロペラの付け根を、Bambu Labから提供された3Dプリンター「H2C」を使い、炭素繊維入りのPPAでプリントした。GitHubには胴体とプロペラのFusion 360とSTEPのデータと、moteus(Apache-2.0)とArduPilot(GPL-3.0)の改造版がある。現状は発信器のある部屋でしか飛べず、同氏は次に、カメラで周囲を読み取って自律で飛ばす計画だ。

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