
顕微鏡の視点を対象の周りで360度回し、はんだ付けの出来を斜め横から確かめる。そんなアタッチメントが「bbScope」として公開された。作ったのはRealCorebb氏で、READMEに「以前からデジタル顕微鏡が欲しかったので、自分で作った」と書いている。
同氏によると、一般的なデジタル顕微鏡は対象を真上からしか映せない。そのため、部品の足にはんだがなじんでいるかや、底面に端子が並ぶQFN、BGAといったICの接合部を確かめにくい。bbScopeは、作業距離(レンズからピントが合う対象までの距離)が100mmの顕微鏡レンズに取り付けて使う。
対象からの光は、回転する部品の先端に付けた37×37mmの鏡で反射し、25mm角のプリズムで向きを変え、凹レンズを通って顕微鏡のレンズに入る。鏡の付いた回転部品を手で回すと、斜めから対象を見る位置がその周りを一周する。同氏は、対象の周りを360度周回する視点をリアルタイムで得られると説明する。
同氏は、回転部品とレンズ側に固定する部品をアルミの削り出し(CNC加工)にして、2つの中心軸をそろえ、滑らかに回せるようにした。両者は磁石で吸着させてあり、利用者は手で回すことも、すぐに外すこともできる。利用者は鏡の位置と傾きをM2ねじ4本で調整する。レンズにねじ込む部品と鏡の保持具は3Dプリント品で、前者は光造形、後者はナイロンの粉末を使うMJF方式による。同氏は内部に偏光シートを入れ、はんだや金属のギラついた反射を抑えた。
同氏の部品表では、カメラにイメージセンサー「IMX678」を積んだ4K・60fpsのUVC(ドライバーなしでUSB接続できるカメラの規格)モジュールを使う。レンズは0.4倍の接眼レンズを組み合わせた200倍のもので、部品表にはほかに偏光光源とスタンドが載る。カメラは用途に合わせて選べるという。
回転モジュールのCADデータ(STEPとSTL)と部品表はGitHubで公開され、ライセンスはCC BY-NC 4.0で、商用利用は禁止だ。同氏はAutodesk Fusionの元データを、支援サイト「愛発電(Afdian)」の支援者向けに提供している。中国語版のREADMEによると、同氏は完成品と回転モジュール単体の2種類を中国の通販サイトで扱っている。アルミ部品を用意できれば、はんだの仕上がりを横から確かめたい人が同じものを組める作りだろう。

