HDMIもS端子映像も対応、部品代2万6600円で9.7インチモニターを自作

昔のゲーム機や古いパソコンを手元で映そうとすると、置き場所に困る。映像出力がコンポジットやS端子映像といったアナログ端子で、最近のモニターはHDMIしか受け付けないものが多い。かといってブラウン管テレビを引っ張り出せば、机の上はそれだけで埋まる。

RetroBuiltGamesのRyan氏は、両方を1台で受ける卓上モニター「PixelVision AV-1000 MkII」を作り、設計データをGitHubで公開した。受けられる入力はHDMI(2048×1536)とVGA(1920×1080)に加え、コンポーネント(YPbPr)、S映像、コンポジットの480pにも対応する。3.5mmステレオの音声入出力を備え、5Wのステレオスピーカーを内蔵する。部品表の合計は167.82ドル(約2万6600円)だ。

画面に使ったのは、iPad(第3・第4世代)用の交換パネルとして流通しているLP097QX1-SPC1という9.7インチ(対角約246mm)のIPS液晶だ。画素密度は264ppiで、縦横比が4:3のため昔の映像をそのままの形で映せる。修理部品として出回っているため入手しやすく、価格は50.60ドル(約8000円)だ。

アナログ入力を扱うのは、47.64ドル(約7600円)のスキャンライン変換ボードだ。走査線を再現する機能を持ち、アナログ信号を液晶が受け取れる形に変える。音声はPAM8406のアンプ基板で鳴らす。本体は248×205×192mmで、重量は1350g、消費電力は10Wに収まった。

筐体はすべて3Dプリントで、後部の本体、前面ベゼル、首振り台座、液晶とスピーカーのブラケット、電子部品の取り付け台など8点を出力する。インフィルは15%で、必要な箇所にツリーサポートを付ける。フィラメントは合計877g、印刷時間は合わせて29.8時間になる。

組み立ての注意点も書き残している。液晶を前面ベゼルに押し付ける薄いブラケットは左右で対称なので、スライサー側で複製して反転させる必要がある。ネジ止め用の止まり穴にはサポートを入れてはいけない。組み立てにはビット部が100mm以上あるトルクスT8のドライバーが要る。内部配線を楽にする音声基板と電源基板のデータもあるが、こちらは省略できる。

公開データのライセンスはCC BY-NC-SA 4.0で、商用利用は認めていない。3Dモデルの共有サイトやファイル共有サービスなど、第三者のサイトへ再アップロードすることも禁じている。組み立て手順は本人の動画の14分51秒から解説されており、手を動かす前に見ておくと迷いが減るだろう。

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