
米Metaは、自社のAIエージェント「Muse」と市販のマイコンボードやRaspberry Piをつなぐ開発キット「Muse Gadgets SDK」を、GitHubで公開した。ESP32を載せたボード向けと、Linuxパソコン向けの2種類があり、ライセンスには、一部のファイルを除いてApache-2.0を採用した。リポジトリは2026年10月2日に作成された。
Museは、同社が2026年9月8日に発表したAIエージェントで、質問に答えるだけでなく、利用者に代わって作業を進める。同社によると、提供は米国から始めており、iOSとAndroidのアプリ、Webで使える。
ESP32向けのSDKはボードに書き込むファームウェアで、ボードを家庭のWi-Fiにつなぎ、Museの端末にする。READMEは動作を確かめたボードとして30機種を挙げる。M5Stackの「StickS3」「CoreS3」や、Seeed Studioの電子ペーパー端末「reTerminal E1002」などで、このうち19機種は画面にアニメーションのアバターを表示し、ボタンを押している間だけ話しかける操作に対応する。一覧にないボードについて、READMEは、同社のコーディング支援ツール「Muse Code」などのAIエージェントにボードの構成を伝え、対応を追加させる使い方を紹介している。
Linux向けのSDKは、Raspberry Pi 3B+、4、5、Zero 2 Wなど、Bluetooth LEを備えたLinuxパソコンにインストールする。Museはそのパソコンでシェルのコマンドを動かし、ファイルを読み書きし、稼働時間やメモリー、温度を報告する。READMEは「ラズパイのディスクを何が使っているか」「Home Assistantを入れて」といった頼み方を例に挙げる。同社は、パソコン上で動くプログラムからMuseへ通知を送るコマンドも用意した。
SDKを使うには、Museの開発者向けサイトで発行するSDKトークンと、スマートフォンのMuseアプリが要る。同社は、これらの端末は利用者が自作するものなので、ペアリング時にメーカーによる検証がなく、通信の途中に割り込む攻撃を防げないと説明し、信頼できるネットワークで設定するよう求めている。Linux版のMuseは、SDKをインストールしたアカウントと同じ権限で動き、そのアカウントがsudoを使えればMuseも使える。
SDKはGitHubから入手できる。同社によると、Muse本体は大半の機能を無料で使え、さらに使いたい利用者向けに有料プランを用意する。日本での提供時期は発表されていない。

