
村田製作所は、0.25×0.125mmのNTCサーミスタ「NCU01シリーズ」を開発した。チップ部品の寸法の呼び方で0201Mサイズにあたり、同社は2026年10月19日時点で世界最小としている。2026年10月にサンプル提供を始め、2027年中に量産を始める予定だ。
NTCサーミスタは、温度が上がると電気抵抗が下がる性質を使って温度を測る電子部品だ。同社によると、NTCサーミスタはICなどの発熱する部品の温度を測り、電子機器の温度制御や保護に使われる。
同社は開発の背景として、スマートフォンやウェアラブル機器で部品を詰めて載せる高密度実装が進み、サーミスタを発熱部品の近くに置く場所を確保しにくくなっていることを挙げる。発熱部品から離れた場所で測ると、測った温度と部品の実際の温度に差が出たり、温度の変化を捉えるのが遅れたりする場合があるという。
一方で、サーミスタは小さくするほど高い精度で加工・製造するのが難しくなり、温度を測る性能を保つことが課題になると同社は説明する。同社は独自のセラミック材料技術と高精度の加工技術を使い、構造と製造工程を見直して今回の寸法に収めたとしている。
NCU01シリーズは、同社の従来の最小品である0402Mサイズ(0.4×0.2mm)と比べて、基板に載せるのに要る面積を約60%減らした。抵抗値のばらつきを示す抵抗値許容差と、温度変化に対する抵抗値の変化のばらつきを示すB定数許容差は、どちらも0402Mサイズと同じ±1%を保つ。同社は、従来品より発熱部品の近くに置けるため、温度変化を捉えやすくなるとしている。
用途として同社は、スマートフォンやウェアラブル機器の基板の温度監視と、ICパッケージやSiPモジュール(複数のチップを1つのパッケージにまとめた部品)の温度監視を挙げる。FabSceneは2026年10月4日に、同社がスマートフォン向けに0.6×0.3mmのコンデンサの量産を始めたことを報じている。
NCU01シリーズは、抵抗値が100kΩの品種と10kΩの品種から展開し、順次品ぞろえを広げる。製品の問い合わせは、同社のWebサイトの問い合わせフォームで受け付けている。

