
オシロスコープ、電源、ファンクションジェネレーターの3つの機能を1枚にまとめた手のひらサイズの電子工作ラボ「nLab」が、クラウドファンディングのKickstarterに登場した。ブレッドボードに挿してパソコンとつなぐだけで、机に並べる実験機材の代わりになる。開発したのはアメリカのnLabで、創業者は、Northwestern大学のロボット工学教授Nick Marchuk氏と、ロボット技術者のAngie Mercurio氏だ。
電子回路を学んだり試作したりするには、波形を見るオシロスコープ、電気を供給する電源、信号を作るファンクションジェネレーターが要る。これらをそろえると1000ドル(約16万円)を超えることも多く、置き場所も取る。nLabは、この3つの役割を名刺ほどの基板1枚にまとめ、パソコンの画面で波形を見たり、信号を設定したりできる。
スターターキットには、nLab本体とパソコン用アプリのほか、抵抗やコンデンサーなど200点を超える部品、12種類の製作課題、無料の動画チュートリアルが付く。課題には、心拍を測るモニターや、自作のコントローラーで遊ぶゲーム、気温を記録する環境センサーなどがあり、作りながら回路と仕組みを学べる。集めたデータはPythonで処理できる。
価格は、早期の支援枠で169ドル(約2万7000円)、通常は199ドル(約3万2000円)で、Kickstarterで支援を受け付けている。
nLabはもともと、2014年にNorthwestern大学で学生の実習用に作られた道具だ。これまでにNorthwesternやCarnegie Mellon、イスラエルのTechnionなど世界の大学で1万人以上が使ってきた。今回、初めて個人向けに広く提供する。Mercurio氏は、回路の理論は得意でも実際に手を動かして作る機会がなかった学生時代の経験から、こうした道具の必要性を訴えている。

