ラズパイの歩行ロボットキット、米国の技術者が早割2万5200円でクラファン開始

米国のTakamori Robotが、Raspberry Pi Picoで動くロボット組み立てキット「H.I.R.O. Model TR-01-A」のクラウドファンディングをKickstarterで実施している。プロジェクト実行者は同社を率いるJoseph Casebeer氏で、拠点は米ワシントン州Vashonにある。募集は2026年9月20日までで、目標額に届いた場合のみ成立する。標準版の早割価格は159ドル(約2万5200円)、発送は2027年6月を予定する。

キットの中心にあるのは「Cortex」と名付けた基板だ。Raspberry Pi Picoを差すと、そのままではロボットに使いにくいピン配置を、扱いやすい形に組み替える。基板にはセンサー用の端子を複数並べ、状態を色で示すRGBのLED、利用者が機能を割り当てられるボタン、モーター出力、拡張ヘッダーが載る。Cortex単体を買う枠もあり、早割価格は65ドル(約1万300円)だ。手持ちのPicoで別のロボットや自動化装置を組みたい層を想定する。

標準版に入るのは、Cortex基板1枚、Raspberry Pi Pico 2W 1個、SG-90マイクロサーボ10個、構造部品一式、ステッカーである。上位のPro版はサーボを金属ギアのMG-90に替えた。センサーを試したい人向けの拡張キットには、6軸のジャイロ・加速度センサーMPU-6050、超音波距離センサーHC-SR04、LED10個、1kΩの抵抗5個、押しボタン5個、ブレッドボード、圧電ブザー2個、フォトレジスター5個が入る。標準版との組み合わせは209ドル(約3万3100円)、Pro版との組み合わせは309ドル(約4万9000円)だ。

動かすソフトウェアは、GitHubでMITライセンスのライブラリとして公開済みだ。Arduino IDEのライブラリマネージャーから導入でき、前進、後退、時計回りの旋回、右腕を振る動作、体を左右に揺らす動きを、歩数と速度を渡す関数の呼び出しで動かせる。その場で踊るサンプル、シリアルモニターから操作するサンプル、ずれたサーボの中心を合わせる道具の3つが付属する。

一方で、公開されているのはこのライブラリだけで、ハードウェアの設計データは含まれない。Takamori Robotの公開リポジトリは、このライブラリとArduinoのライブラリ登録用のフォークの2つにとどまる。同社は製品を「オープンソースのロボティクスプラットフォーム」と位置づけているが、基板や構造部品の図面をたどれる状態にはなっていない。

Casebeer氏は募集ページで、量産に向けた再設計の段階にあると明かしている。部品の調達難と納期、関税と輸送の遅れ、製造委託先との交渉による変更、統合や品質管理で生じる技術的な問題、試作から量産へ移る際の設計変更を、時期や仕様が動きうる要因として挙げた。キットは13歳以上の教育用と位置づけており、完成した消費者向け製品ではなく、CEの適合試験も受けていないと明記している。

関連情報

fabsceneの更新情報はXで配信中です

この記事の感想・意見をSNSで共有しよう
  • URLをコピーしました!

最新記事

YouTube / PodCast

【PR】読んで役立つ注目記事

目次