Ubuntu Core 26リリース、OTA更新90%削減・ラズパイ5も対応

Canonicalが2026年5月19日、IoT・組み込みデバイス向けの不変型(イミュータブル)Linux OS「Ubuntu Core 26」の一般提供を開始した。Ubuntu 26.04 LTS(コードネーム:Resolute Raccoon)をベースに構築されており、最長15年のセキュリティメンテナンスが提供される。

最も大きな改善点はOTA(無線ソフトウェア更新)の効率化だ。スナップ差分(変更部分のみ送信する形式)の最適化により、多くのスナップパッケージで更新データ量が最大90%削減された。コアとなるベーススナップ自体は16MBから1.5MBへと大幅に縮小し、インストール時の再起動回数も減少した。遠隔地や通信帯域が限られた環境に展開するIoTデバイスの保守コストを下げる効果が期待できる。

ビルドシステムも刷新され、Canonicalの「Chisel」ツールによる精密な依存関係管理が導入された。ファイルシステム内の各ファイルを元のソースパッケージとスライス定義まで追跡できるため、脆弱性の影響範囲を正確に特定しやすくなっている。CanonicはYoctoのレシピ積み上げ方式と異なり依存関係の閉包が明示的に管理されると説明しており、この変更によりベースイメージサイズも7%削減された。

セキュリティ面では、ARM TrustZone(ARMの安全実行環境)を活用したネイティブのOP-TEE統合が追加された。ディスク暗号化キーをTrusted Execution Environment経由でシールド・アンシールドすることで、通常OS側へのキー露出を最小化する。ライブカーネルパッチ適用(再起動なしにカーネルの脆弱性修正を適用する機能)にも対応し、EU「サイバーレジリエンス法(CRA)」への準拠支援も明記されている。

対応アーキテクチャはAMD64・ARM64・ARMHF・RISCV64で、テストイメージはラズパイ4・5および汎用x86向けが提供されている。NVIDIAグラフィックスドライバのスナップ「コンポーネント」配布がGeneral Availabilityになったほか、Ubuntu Frameが更新され単一ディスプレイ上で複数のGUIアプリをハードウェアアクセラレーション付きで同時実行できるようになった。

関連情報

Canonical Ubuntu Core 26 branding with an orange square logo on a dark geometric background

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