
技術評論社は2026年6月24日、リアルタイムOS「FreeRTOS」の入門書「Arduino IDEではじめる FreeRTOS入門[ESP32 ラズパイPico 2W対応]」を発売する。著者は電子工作の解説書で知られる後閑哲也氏で、価格は3520円(本体3200円)、B5変形判で264ページとなる。
組み込みのプログラムでは、ある処理を進めながら別の処理も同時に動かす並行処理が難しく、コードが複雑になりやすい。リアルタイムOS(RTOS)を使うと、処理を「タスク」という単位に分けて管理でき、全体の見通しが良くなる。FreeRTOSはそのひとつで、軽い動作と幅広いマイコンへの対応が特徴だ。MITライセンスのオープンソースとして公開され、Wi-FiやBluetooth、イーサネット経由のクラウド接続にも対応する。
本書は、このFreeRTOSを、扱いやすい開発環境のArduino IDEで学ぶ構成だ。中心に据えるのは、標準でFreeRTOSを土台に作られ2つのCPUコアを生かせるESP32と、2つのコアにタスクを割り振れるRaspberry Pi Pico 2W。いずれも安価で入手しやすいマイコンだ。作例には小型のXIAOシリーズを使い、ブレッドボードの上で組み立てながら、タスクの作り方や状態の移り変わり、メモリ管理などを順に解説する。
内容は、RTOSとFreeRTOSの仕組みの説明から始まり、ArduinoとFreeRTOSの連携、ESP32向けの「Arduino ESP Core」での使い方へと進む。タスクの状態遷移やタイムスライス、メモリ管理といった基礎を押さえたうえで、具体的な製作を通して実践へとつなぐ流れになっている。マイコンで複数の処理を同時にさばきたい電子工作の作り手にとって、足がかりになる一冊だ。

