
金属の3Dプリンターは、工業用の大型で高価な装置というのが、これまでの常識だった。中国のGLB(Global Laser Box)が、その常識を崩すと打ち出した。同社は、消費者向けをうたう量産型のSLM金属3Dプリンター「DP-C1」を公開した。2026年6月18日に発表し、6月24日から26日まで深圳で開かれた家電見本市に出展した。世界初の消費者向け量産SLM機だと同社は説明する。
SLMは、金属の粉末にレーザーを当てて溶かし、層を重ねて立体を造形する方式だ。DP-C1の要は、GLBが自社開発した小型の300W空冷ファイバーレーザーにある。従来の水冷ではなく一体型の空冷にしたことで、本体を小さくしながら消費電力を抑えたという。本体の寸法は500×515×830mmで、卓上に置ける大きさに収めた。材料にはステンレスを使う。
特徴は、4つのAIモデリング機能だ。実物を撮影して3Dモデルを起こす機能、ロゴや手描きの2D素材を立体化する機能、文字から銘板や記念品を作る機能、そして音声で指示して3Dモデルを生成する機能をそろえる。同社は、専門知識がなくても、話す、見る、描くだけで金属の造形物を作れるとしている。造形時にはAIが経路を調整し、反りや欠陥を補正するという。
GLBは、ハードだけでなくソフトやコミュニティーも含めた展開を掲げる。オープンなモデル共有の場「IronNova」と「創意工坊」を立ち上げ、1万点を超える金属モデルのデータを無料で公開するとしている。アクセサリーや雑貨、教育現場での実習、改造パーツの製作など、個人や学校での金属造形を想定する。価格や発売時期は、今回の発表では明らかにしていない。

