ESPHome、ESP8266のビルドが約2倍速い「2026.10」を公開

Open Home Foundationが運営するオープンソースプロジェクトのESPHomeは、2026年10月21日、最新版「ESPHome 2026.10.0」を公開した。ESPHomeは、設定ファイルを書くだけでESP32などのマイコン用のファームウェアを作り、Home Assistantにつなげられる開発基盤だ。今回の版では、ESP8266向けのビルドの仕組みを入れ替えたほか、無線でのファームウェア更新(OTA)のデータを圧縮できるマイコンを広げた。

ESP8266向けのビルドは、これまでPlatformIOが配布するコンパイラーを使っていた。ESPHomeのブログによると、このコンパイラーにはApple Silicon搭載のMacで直接動く版がなく、別の種類のプロセッサー向けのソフトを動かすAppleの互換機能「Rosetta 2」が必要だった。ブログは、AppleがmacOS 28でRosetta 2を終了することも理由に挙げる。ESPHomeは、Linux、macOS、Windows向けのコンパイラーを自前で用意し、標準のビルド方法を切り替えた。M5 Max搭載のMacでは、初回のコンパイルが17.8秒から9.2秒に縮んだとしている。従来のPlatformIOを使う方法は設定で選べるが、2027.4.0で廃止する予定だ。

OTA更新の圧縮は、これまでESP8266だけが対応していた。今回の版では、ESP32やRP2040などにも広げた。ESPHomeによると、送るデータは約3分の1小さくなる。通信の15%が失われる条件を模したESP32での試験では、更新にかかる時間が317秒から74秒に短くなった。古いファームウェアの機器や、展開に使うメモリーが足りない機器には、圧縮せずに送る。

ブラウザーからファームウェアを書き込む機能も広げた。これまではESP32とESP8266に限られていたが、設定や書き込みに使う画面「ESPHome Device Builder」から、Raspberry Pi PicoやNordic Semiconductorのマイコンにも書き込めるようになった。

新たに対応した部品には、Sensirionの二酸化炭素センサー「STCC4」、三相の電力計「PZEM-6L24」のほか、Wi-Fiの電波で動きを検知する「ESPectre」などがある。

ESPHomeは、Music Assistantと連携する「Sendspin」を使う場合、先にMusic Assistantを2.10.7以降に更新するよう呼びかけている。変更点の一覧は、公式サイトの変更履歴で公開している。

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