1/32ポルシェ模型がPCの電源ボタンに、ドアを開けるとPCが起動

Red toy race car with open cockpit resting on a black game controller, illuminated by red LEDs on a desk with RGB keyboard lighting.

机に置く1/32スケールのポルシェ模型は、ボタン電池で光ったり走行音を鳴らしたりするのが本来の仕掛けだ。Redditの@ShubhamGurjar1999氏(GitHubではShubham Lohia氏)はこのお飾りを中身から作り替え、模型のドアを開けると自宅のPCが起動するというユニークな装置に仕立て上げた。半田付けも電子工作もほぼ初めてだったが、約1カ月で完成させてr/esp32コミュニティに投稿した。

ユニークなのは「車の動作」と「PC操作」がきれいに対応している点だ。左のドアを1回開けるとPCの電源が入り、2回で再起動、長く開いたままにすると強制シャットダウン。右のドアの開閉は車内の照明モードを切り替え、ボンネットの軽いタップは仕事用のPCとノートPCを行き来する切替器(KVM)の操作にあてられる。NTPで時刻同期した本体は、毎時にカシオ腕時計のようなチャイムまで鳴らす凝りようだ。

頭脳にあたる小型コンピューターは2世代の試行を経た。最初に使ったESP32-C3 SuperMiniはWi-Fiが安定せず、Seeed Studio製のXIAO ESP32-C3に切り替えた。たまたまフロントウィンドシールドの裏にアンテナがちょうど収まり、見た目を損なわず通信品質も安定したという。主要部品はBC547トランジスタ、6×6mmタクトスイッチ、抵抗、コンデンサーといずれも電子工作の入門でよく使われるものだ。

PCの電源ボタンを「押す」処理は工夫がある。Wake-on-LAN(ネットワーク経由でPCを起こす一般的な方法)ではなく、BC547トランジスタをマザーボードの電源ボタンの配線に直結し、ESP32から150msだけ電気的につなぐ方式を取った。物理的にPCケースのボタンを指で押すのと同じ動きを再現する設計だ。PCが起動して通信できる状態になったら、Web UI上で「ONLINE」と表示され、模型のヘッドライトも自動で点灯する。

外出先からの遠隔操作にはVPNサービス「Tailscale」を介す。製作者は自宅PC(Ryzen 7 5700X3D/RTX 2060 Super)でメディアサーバー「Jellyfin」を動かしており、出先から模型のWeb UIにアクセスしてPCを起こし、自宅のライブラリーから映像をストリーミングする使い方を想定する。コードはGitHub Gistで全文公開されている。

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