
Ivan Miranda氏は、針を使わず、ビー玉を3×5のマス目に並べて数字を表示する時計を作り続けている。黒と白のビー玉を組み合わせ、配置を組み替えて時刻を示す仕組みだ。今回公開した動画では、表示を秒単位まで更新できるよう大がかりな改良に取り組んだ。
当初の仕組みには2つの課題があった。動きが遅いうえ、15個のビー玉が一度に表示部から出ようとすると、周囲の壁に挟まって動かなくなることがあった。Miranda氏は、原因がモーターではなく、玉が通る経路の形状にあると突き止めた。
そこで時計後部の構造を作り直し、15個の玉が同時に後ろへ滑れるよう内部の隙間を広げた。この変更で駆動軸の位置やギアの配置も大きくずらす必要が生じ、窮屈な空間に動力を伝えるためにカルダンジョイント(回転軸用の自在継手)を追加している。

色ごとに玉の通り道がわずかに異なり、到着のタイミングがずれて表示が乱れる問題は、表示部の直前に玉をいったんためる緩衝ゾーンを設けて解決した。15個をそろえて一斉に落とす方式だ。このゲート機構には精度が求められ、3Dプリンター製の部品ではたわみが大きかったため、CNC切削で作ったアルミ製のゲートを採用した。毎秒の更新には大きな運動エネルギーが要るため、重さ1.8kgのはずみ車も組み込んでいる。これらの改良で、15個の玉を約0.15秒で所定の位置に落とせるようになった。残る課題は玉を上に戻すエレベーターの速度で、全速での連続動作にはまだ追いついていない。

