
Arduinoは2026年7月20日、レトロ風ゲームで遊べるゲーム機を自作できるキット「UNO Q Arcade bundle」を発売した。Linuxとマイコンを1枚にまとめたボード「UNO Q」と、コントローラーを組み立てる入力モジュール3種のセットで、公式チュートリアルに沿えば週末程度の作業で完成させられる。
中核となるUNO Qは、Linuxを動かせるQualcommのプロセッサー「Dragonwing QRB2210」と、電子工作向けのマイコン(STM32)を1枚に載せた、Arduinoが「デュアルブレイン」と呼ぶ構成のボードだ。セットにはメモリ4GB版の「UNO Q 4GB」が入る。ゲーム機として使う際は、Linux側でオープンソースソフトウェア「RetroArch」を直接動かす。RetroArchは、昔のゲーム機のソフトを今のコンピューター上で再現して動かすエミュレーターと呼ばれるプログラムの定番で、1本で複数のゲーム機に対応する。映像はHDMI、音声はUSB経由で出力し、別途シングルボードコンピューターや追加の計算モジュールを用意する必要はない。ゲームデータや設定ファイルは基板上のストレージに保存できる。
コントローラーは、同梱の入力モジュール「Modulino」3種(Buttons、Joystick、Movement)で組み立てる。モジュール同士をQwiicコネクターのケーブルで数珠つなぎにするだけで使え、複雑な配線はいらない。ジョイスティックには十字キーやマウスカーソルの操作、ボタンには任意のキー入力、加速度センサーを積むMovementには本体を傾けてのマウス操作を割り当てられる。組み立て手順はArduino Project Hubでステップバイステップのチュートリアルとして公開しており、コントローラーの筐体はPrintablesで配布する3Dプリント用データから出力できる。
UNO QのLinux環境ではオープンソースのゲームエンジン「Godot」も動作し、既存ゲームで遊ぶだけでなく、自作ゲームの開発・実行環境としても使える。小型のHDMIディスプレイとモバイルバッテリーを組み合わせ、持ち運べる自作ゲーム機に仕上げることも可能だ。シンセサイザーを自作する「UNO Q DIY synth bundle」に続く、UNO Q向け組み立てキットの第2弾となる。米国ストアでの価格は113.63ドル(約1万8500円)で、2026年9月10日までは20%引きの90.90ドル(約1万5000円)で販売する。日本での販売価格は明らかにしていない。

