CERNのKiCad部品ライブラリをオープンソース化、1万7000点以上を公開

欧州原子核研究機構(CERN)は2026年5月7日、内部で運用してきたKiCad用コンポーネントライブラリをオープンソースライセンスのもとで公開した。スケマティック用シンボルとレイアウト用フットプリントを含む1万7000点以上の電子部品データが収録されており、GitLab(gitlab.com/ohwr/cern-kicad-libs)から誰でも無料で入手できる。

ライブラリはCERNのDesign Office(BE-CEM-EPR)がこれまで内部向けに維持管理してきたもので、同機構のハードウェア設計者が基板設計で使ってきた部品データをそのまま含む。KiCadは1992年にフランスのJean-Pierre Charras氏が最初にリリースしたオープンソースのPCB設計ツールで、ソフトウェアライセンス費用が不要なため参加のハードルが低い。CERNは公開に先立ち、KiCad本体への改善も継続的に貢献してきた。

CERNは1994年にWorld Wide Webのソフトウェアをオープンソースライセンスで公開して以来、ハードウェア向けの「CERN Open Hardware Licence(CERN-OHL)」の整備やオープンアクセス出版の推進など、オープンサイエンス活動を続けている。今回の公開は電子設計自動化委員会(EDAC)とオープンソースプログラムオフィス(OSPO)の指針に基づくもので、同機構のオープンハードウェアリポジトリ(ohwr.org)に掲載される設計データを補完する位置づけだ。

KiCadで設計を公開する個人や組織にとっては、粒子物理学の現場で検証されてきたコンポーネントデータを自分の設計に取り込める。CERN-OHLのもとでハードウェアを公開しているコミュニティとの相性も高く、ライセンスと部品ライブラリを組み合わせた完全オープンな設計環境が整う形となった。

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Close-up of a colorful PCB with gold traces and blue-purple components; KiCad logo in the bottom-left.

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