Hyundai Mobisが160kWのEV駆動ユニットを自社開発、全EV対応へ

韓国の自動車部品サプライヤー大手Hyundai Mobisは2026年5月7日、汎用車向けに最大出力160kW級のEV駆動システム「PE(Power Electric)システム」を自社で設計から量産までこなせる形で開発したと発表した。すでに高性能向けの250kW級は2025年に開発済みで、2026年上半期内には小型モビリティ向けの120kW級も完成する予定。これにより、軽い車から高性能車まで一通り埋められるラインアップが整い、グローバル顧客への提案を本格化する構えだ。

PEシステムは、ガソリン車でいえばエンジンとミッションをまとめたパワートレインに相当する、EVの心臓部だ。具体的にはモーター、電力をモーター用に変換するインバーター、出力を最終的に車輪へ伝える減速ギアの3つで構成される。これまで同社は自動車メーカーからの注文に応じて量産する立場だったが、今回は社内R&Dで設計技術そのものを獲得し、自社モデルとして外販できる形にした。モーターのステーター(固定子)、インバーター、パワー半導体を束ねたパワーモジュールといった主要部品を標準化・モジュール化する戦略を取っている。

160kW級は内燃エンジンに換算するとおよそ215馬力に相当し、現在量産されているEVのほとんどに使える性能だ。前輪と後輪の両軸に2基積めば出力は単純計算で2倍となる。汎用モデル化に伴って性能が下がる例は珍しくないが、Hyundai Mobisは標準化を進めながら単位重量あたりの出力を約16%引き上げ、システム全体の体積も約20%減らした。冷却技術を新しくしたモーター構造と、エネルギー効率を高めるパワー半導体を活かしたパワーモジュールの組み合わせで、軽量化と省スペース化を両立したという。

これまで自動車メーカーは新車1台ごとにパワートレインを設計する流れが一般的だった。EV車種が増え続ける中、プラットフォームのように1つの駆動システムを複数車種に展開できる手法は量産時に効率的とHyundai Mobisは説明している。バッテリーシステムでは既にグローバル顧客への供給実績があり、駆動システムも同様に展開して電動化分野のポートフォリオを広げる形だ。設計と量産の両方を握れることで、収益性の改善も期待しているとした。

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Cutaway model of a metallic engine showing gears and orange wiring on a white stand against a dark background.

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