
スマートフォン用のテレプロンプターアプリは、月額のサブスクリプションや会員登録、撮影中のバッテリー切れに悩まされることが多い。Redditの@MioTronic氏(GitHubでも同名)はこれらの不満を解決すべく、Raspberry Pi Zero 2W(ラズパイZero 2W)を頭脳に据えた専用ハードウェア型のテレプロンプターを自作し、r/raspberry_piコミュニティで公開した。本体はRaspberry Pi Zero 2W、7インチのHDMIディスプレイ、UlanziのテレプロンプターフレームRT02を組み合わせた構成で、フレームの費用を除けば総額50ドル(約7800円)以下に収まる。
操作系も実用本位で組み立てられている。電源を入れると自動的にスクリプト選択メニューが立ち上がり、ユーザーはすぐに原稿を選んで読み始められる。原稿はプレーンテキスト(.txt)形式で、WiFi経由でPCやスマートフォンから無線で出し入れできる。読み上げる本文は白文字、四角括弧「[]」で囲んだ舞台指示やト書きの部分は赤文字で表示するという、現場で使うテレプロンプターとして自然な使い分けも組み込まれている。スクロール速度の調整、一時停止、巻き戻しといった一連の操作にも対応する。
ソフト面の特徴は、徹底した「依存からの解放」だ。アプリストアもクラウドサービスもサブスクリプションも介さず、必要なすべてが本体内で完結する。UIは英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、セルビア語の5言語に対応する。ソースコードと組み立て手順はGitHubでオープンソースとして公開されており、誰でも複製や改造ができる。スマートフォンをテレプロンプター用途に使うとアプリの起動と充電器の取り回しが煩雑になり、長尺収録ではバッテリーも持ちにくいが、Raspberry Pi Zero 2Wを電源接続のままハード専用機として使うことで撮影中の電池切れの不安からも解放される。
製作者は次の段階として、ESP32を使ったBluetooth HIDコントローラーを開発中とコメントしている。3Dプリントの筐体に物理ボタンを並べ、フットペダル接続用に航空機向けの円形コネクター(avionic plug)の口を装備する予定だ。プロの現場で使われる据え置き機材を、Maker視点で一つひとつDIYで再構築していく姿勢が一貫している。
関連情報
- Built a dedicated hardware teleprompter on Raspberry Pi Zero 2W for under $50(Reddit r/raspberry_pi)
- raspberry-pi-teleprompter(GitHub)

