中国の南京大がペロブスカイト太陽電池で効率22%、屋外でシリコンを上回る

中国の南京大学と仁烁光能(Renshine Solar)の研究チームが、実用サイズのペロブスカイト太陽電池モジュールで変換効率22.0%を達成し、実際の発電所で結晶シリコンを上回る発電量を記録したと発表した。成果は2026年8月12日、学術誌『Nature』に掲載された。

ペロブスカイトは塗って作れる次世代の太陽電池材料として期待されてきた。実験室の小さな素子では結晶シリコンに並ぶ効率が出ているが、商業サイズへ大きくすると性能が落ちる。原因の1つが表面の欠陥処理にある。

薄膜の表面には電気を無駄にする欠陥が多く残るため、それを埋める処理が要る。広く使われてきたのはアンモニウム系のハロゲン化物だが、湿気に弱く、不活性ガスの中で扱う必要があった。工場の開いた環境には向かない。しかも処理の効きが膜の表面の状態に左右されるため、大面積で均一に覆うのが難しい。同チームは2025年に大面積の結晶化を制御する技術で『Science』に成果を発表したが、そのときの認証効率は17.2%にとどまっていた。

今回は発想を逆にした。従来はアンモニウム系の材料を膜の表面に残ったヨウ化鉛と反応させていたのに対し、化学的に安定な鉛塩を使うため、あらかじめ膜の表面に反応の足場を作った。溶媒の配合を変えることで、ヨウ化ホルムアミジニウムが自然に表面へ浮き上がる現象を利用する。そのうえでカルボン酸鉛を塗ると、表面を覆うだけでなく化学結合を作り、電荷が流れやすくなった。

試作した810cm²のモジュールは認証効率24.0%、商業サイズの0.72m²(1.2×0.6m)では全面積で22.0%に達した。出力は158.4Wで、平米級のペロブスカイトモジュールとして最高の記録になる。

耐久性の差はさらに大きい。湿度85%、温度85℃で1300時間置く試験では、従来のアンモニウム系を使ったモジュールが効率を39%落としたのに対し、カルボン酸鉛のものは2%の低下にとどまった。-40℃から85℃を300回繰り返す試験でも、ほとんど効率が落ちていない。国際規格IEC61215とIEC61730の全項目にも合格した。

実際の発電所での比較も示された。同じ敷地に1MWのペロブスカイト設備と3.5MWの結晶シリコン(TOPCon)設備を並べ、2026年3月から5月まで測った。設備容量あたりの1日の発電量は、3月に3.42%、4月に3.79%、5月に5.81%とペロブスカイトが上回り、気温が上がり日射が強くなるほど差が開いた。

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