外部マイコン不要でLoRaWAN、技適取得済みモジュールのファームが公開

BASICで数行書けば、LoRaWANでデータを送れる。外付けのマイコンもArduino IDEも要らない。LoRaモジュール「LRA1」向けのファームウェア「LoRa-BASIC」のソースコードが、MITライセンスでGitHubに公開された。公開したのは、開発を手がけるShachi-labである。

LRA1は株式会社アイツー(i2-electronics)が設計・製造・販売するLoRa通信モジュールで、モジュール自体にBASICインタプリタを内蔵している。シリアル端末をつないでコマンドを打てばその場で動き、行番号を付けたプログラムを書いてRUNで走らせることもできる。一般的なLoRaモジュールが外付けのマイコンを必要とするのに対し、LRA1は単体で完結する。

READMEに載っている例はこうなっている。a=adc(27) でVDD電圧を読み、?a で値を確認し、b=a/100 で割って、send b でP2P送信する。対話的に1行ずつ試せる。

LoRaWANの例も用意されている。評価ボードで温度、湿度、気圧、電圧を読み、ペイロードを組み立てて送信するまでが22行のBASICプログラムに収まっている。Wan_Join でネットワークに参加し、Wan_Tx で送る。

BASICインタプリタの土台はShachi-labが開発した「nanoBASIC」で、そこにLoRaの制御機能を足した。UART、I2C、SPIもBASICから触れる。

日本での利用を前提にした設計になっている。LoRaWANはAS923-1の地域パラメーターに対応し、P2Pは920MHz帯を使う。LRA1は電波法に基づく認証を取得しており、公開されたファームウェアはその条件の範囲内で動作するとしている。

ただしShachi-labは、送信周波数、送信電力、送信時間、キャリアセンスの動作といった電波に関わる部分を書き換えると、認証の条件から外れる可能性があると注意している。改変したファームウェアを実機で使う場合、法令と認証条件への適合を確認する責任は利用者にあるとする。

公開の範囲はv1.28.a以降のソースコードとバイナリになる。これより前のバージョンはアイツーのWebサイトで配布しているものを使う。ブートローダーは別のリポジトリで後日公開する予定だという。

Shachi-labは、長年の機能追加と保守で継ぎ接ぎになっている部分があると断ったうえで、動く実装と参考資料として公開したと書いている。マニュアルは日本語版が原本で、英語版も用意されている。

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