全長0.65mmのBenchy、RepRapの超精密3Dプリンターでプリント

3Dプリンターの性能を試すための定番の船の模型「3DBenchy」を、全長0.65mmでプリントした結果が公開された。手がけたのは、オープンソースの3Dプリンター開発プロジェクトRepRapの中心メンバーで、ニュージーランドに住むVik Olliver氏で、1μm(1000分の1mm)より細かい精度での造形を目指す3Dプリンター「RepRapMicron」の開発の一環だ。2026年9月22日のRepRapのブログで、プリントにかかった時間は13時間だったと報告している。

できあがった船は、同氏自身が「目を細めればBenchyに見える」と書くほど形が崩れている。それでも、通常のBenchyの100分の1の大きさを、3Dプリントした部品で組んだ装置で形にしたことになる。

RepRapMicronは、1mmの1000分の1の単位で部品を動かすため、一般的な3Dプリンターのようにレールの上を滑らせるのではなく、3Dプリントした樹脂のしなりで動く部品を使う。これを、一般的な3Dプリンターと同じステッピングモーターと制御ソフトウェアで少しずつ押して動かす。動かせる範囲は各軸約8mmで、設計データはGPLv3のもとでGitHubとPrintablesに公開している。

今回の造形では、樹脂を溶かして押し出す一般的な方式ではなく、紫外線で固まる樹脂を使った。材料は、ネイルアート用の紫外線硬化ジェルだ。光ファイバーの先端に樹脂を1滴垂らし、ファイバーを通して紫外線を当てながら先端を動かし、層を重ねていく。データは一般的な3Dプリンター用のソフトウェアPrusaSlicerで作り、大きさを100分の1に縮めた。1層の厚さは2μm、動かす速さは毎秒10μmだった。

RepRapMicron 出典元:Printables

課題も書いている。紫外線がすでに固まった部分を通り抜け、その下にある未硬化の樹脂まで固めてしまう。同氏は、ほかの開発者が使うウコンの抽出物や、紫外線を通しにくいマーカーのインクで防ぐ方法を検討している。層を厚くし、速度を上げれば造形時間を縮められる見込みで、この方式でも実用的な部品を作れるとしている。

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