3Dプリントの靴の境目を硬くしない方法、独Zellerfeldが特許出願

3Dプリントした靴で、網目の部分と塞がった部分が隣り合うと、その境目が硬い筋になって履き心地を損なう。ドイツのZellerfeld R&Dが出した特許出願は、この境目をスライサーの側で消すという内容になる。米国特許商標庁が2026年9月3日に「US20260257416A1」として公開した。名称は複数の外面領域を持つ靴を設計し3Dプリントする方法で、優先日は2024年7月26日である。

網目の部分は、外側の線に隙間があるので柔らかい。塞がった部分は壁が連続するので硬くなる。従来は、見た目の違う領域をそれぞれ別のモデルとして扱い、あとで組み合わせていた。その結果、境目に余分な材料の塊ができて、そこだけ硬くなり、足に当たる。

出願が提案するのは、靴を1つの立体モデルとして作り、そこに「この面は塞ぐ」「この面は網目にする」という情報を足す方法だ。新しいスライサーがその情報を読んで経路を作り、塞ぐところには壁を、網目にするところには隙間を作りながら、内部の充填パターンは境目をまたいで連続させる。見た目は変わっても、中の構造は途切れない。

充填の線の角度にも触れている。外側の面と内側の面をほぼ垂直につなぐ線が多いと、その部分は硬くなる。出願は、隣り合う線の向きの差を小さく保つことを求めており、30度未満が望ましい、より小さいほど良いとしている。

サイズ展開の扱いも入っている。基準となるサイズのGコードをそのまま拡大縮小すると、充填の線の間隔も壁の厚さも変わってしまい、小さいサイズほど硬くなる。提案する方法では、サイズごとに個別のスライス用モデルを作り、表面の性質と全体の柔らかさを保ったまま、充填のつなぎ方の数や配置を変える。

請求項が対象にしているのは、押し出し方式の3Dプリント、連続した内部の網目構造、外面が連続した靴底、そして押し出しヘッドを引き戻さずに印刷することである。最も踏み込んだ形では、1つの層を途中で止めずに一筆で印刷する。

ただし出願の段階にとどまる。権利化されるかも、製品に使われるかも決まっていない。同社はハンブルクに拠点を置き、注文を受けてから3Dプリントする靴を手がけている。

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