同じガラスなのに見る人で絵が変わる、自作の不思議なディスプレイ

ガラスの塊の中に、文字や絵が浮かんで見える。反対側に回ると、まったく別の絵が見える。同じものをのぞいているのに、2人が違うものを見る。そんな不思議な表示装置を、Julius Curt氏が自作し、作り方を公開した。

Curt氏はこの効果を、偶然に見つけたという。手元の部品を組み合わせるうちに気づいたそうだ。用途として考えているのは、2人で遊ぶ謎解き箱のゲームだ。向かい合った2人が、同じ装置をのぞき、相手の顔も見えるのに、それぞれ違う手がかりを受け取る。片方が見る情報を、もう片方は見られない。

仕掛けの中心は、ビームスプリッターキューブと呼ばれる光学部品だ。透明なガラスの立方体を2つに割り、斜め45度の面で貼り合わせた構造になっている。この45度の面が、片側から来た光だけを手前へ反射し、それ以外の光はそのまま通す。箱の中にハーフミラーを斜めに仕込んだもの、と考えると分かりやすい。

キューブの2つの側面に、小さなOLEDの画面を1枚ずつ向ける。片方の画面の光は手前側だけに、もう片方の光は反対側だけに反射する。だから、こちらから見る人と向こうから見る人とで、映る絵が違う。ガラス越しに相手の顔が見えるのは、画面以外の光が素通りするからだ。

駆動はESP8266(Wemos D1 Mini)を使う。2枚のOLEDは、I2Cという方式でつなぐ。I2Cは、2本の線で複数の部品を数珠つなぎにできる仕組みで、配線が少なくて済む。ただし同じアドレス(住所)の部品が2つあると見分けられないため、片方のOLEDは基板のジャンパーをはんだで変え、別のアドレスにする。Curt氏は、I2Cが使えるマイコンなら何でも代用できるとしている。

部品を支える枠は3Dプリントで作る。使った部品は、2.4インチのOLED2枚と40mmのビームスプリッターキューブ、マイコン1枚と少なく、作るのは難しくない。Curt氏は、この効果で何か面白いことをやってみてほしいと、見た人に呼びかけている。安い部品の組み合わせが、手品のような見え方を生む一例だ。

関連情報

Yellow clamp device with a black frame showing a bright green 'A' on a small screen, placed on a wooden table, blurred foreground in a workshop setting.

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