3Dプリントの基礎にスキーリフトを建設、冬を越す試験を経てスウェーデンで導入

フィンランドのHyperion Roboticsが、スウェーデン北部のスキー場Hemavanで、3Dプリントで作った基礎の上にスキーリフトを建てている。同社によれば、ロボットで製造したスキーリフトの基礎は世界で初めてになる。リフトは2026年のクリスマスまでに開業する予定で、8月25日に同社が公表した。

リフトを運営するHemavan Alpintは、同社史上最大の拡張として、リフト4基、コース7本、約3000床の宿泊施設を新しい山域に整備している。投資額は約2億スウェーデンクローナ(約32億円)で、今回のリフトはその最初の1基にあたる。長さ約1300mのアンカーリフトで、この地域では2020年以来の新設となる。リフト本体はDoppelmayrが製造する。

基礎の作り方は、壁を丸ごと印刷する方式とは違う。まず設置する場所ごとに荷重と地盤の条件を測り、それに合わせて形を設計する。ロボットは最適化した鉄筋のかごの周りに、そのまま残す型枠を3Dプリントし、その中にコンクリートを流し込む。Hyperionは、材料が必要な場所にだけ入るため、従来のコンクリート基礎より使用量が約40%減り、埋め込まれる炭素も大幅に減るとしている。

軽くなった基礎は完成した状態で現場に届く。山の上の工事では道路が細く、資材を運ぶたびに費用と時間がかかる。Hyperionは、重量物の輸送とクレーンや重機を使う時間が減り、厳しい地形での工期を短くできると説明している。

導入に先立ち、基礎は冬のシーズンを通して試験され、検査・認証機関のDekraが独立に承認した。欧州規格に基づくCEマークも取得している。

Hemavan AlpintのMarkus Eriksson CEOは、この規模の投資は同社にとって大きなもので、踏み切るまでに数年を要したと述べている。Hyperionにとってスキー業界の案件は今回が初めてになる。同じ基礎のシステムは、英国のNational Gridの変電所をはじめ、水道、エネルギー、データセンターの設備で使われている。同社は2026年7月に740万ドルを調達し、欧州にロボットによる小規模工場を広げるとしている。

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