
部品の試作や少量生産を請け負う米Protolabsは2026年9月23日、ロボットを開発する企業からの売上高が、2026年1〜6月期に前年同期の2倍を超えたと発表した。金額は明らかにしていない。同期間の同社全体の売上高は2億8868万ドル(約450億円)で、伸び率は10.5%だった。
Protolabsは、射出成形や切削加工、3Dプリント、板金加工で、試作品や少量の部品を作って届けるサービスを手がける。自社工場に加えて提携する外部の工場網も使い、部品は最短1日で届けられるという。
ロボット開発で需要が伸びている理由について、同社は開発の進め方を挙げる。ロボットは腕や脚といった1つのまとまりだけでも数百点の部品からなり、開発中は設計を変えては試験する作業を繰り返す。そのたびに部品を少量ずつ素早く作り直す必要がある。ロボット企業は3Dプリントを多く使っており、同社はTPUやシリコーンなど柔らかい素材を幅広くそろえる。柔らかい素材に設計を変えれば、試験中に衝突しても壊れにくく、人にけがをさせにくい部品にできる。構造部品や歯車、モーターの取り付け部品などには、軽い金属や樹脂を削り出す切削加工が使われている。
ただし、同社全体の数字では3Dプリントは伸びていない。上期の売上高を加工方法別に見ると、切削加工が16.4%増えた一方、3Dプリントは0.7%減だった。
同社は、米国の規制の動きにも触れている。米連邦通信委員会(FCC)は2026年7月28日、人型ロボットや四足歩行ロボットなど外国で作られた移動型のロボットを、安全保障上のリスクがある機器のリスト「Covered List」に加えた。リストに載った機器は、米国での輸入や販売に必要な認証を新たに受けられない。既に認証を受けた機種は引き続き販売できるが、新しい機種は対象になる。Protolabsは、米国内に製造拠点を持つことの重要性がこの措置で浮き彫りになったと説明している。
Protolabsはかつて日本にも2009年に進出し、神奈川県座間市に工場を構えていたが、2022年に撤退した。同年5月27日に取締役会が日本の工場の閉鎖と事業からの撤退を決め、日本法人は7月15日で受注を終えた。当時の決算説明会で同社は、日本の売上高は2021年に全体の3%、1300万ドル(現在のレートで約20億円)にとどまったと説明し、長い付き合いを重んじる日本の顧客に、人手をかけないネット通販型の仕組みが合わなかったと述べていた。現在、日本からの注文は英国の拠点が英語でのみ受け付けている。

