買ってから足を測る靴、ミズノ発DIFF.が3Dプリンターで一足ずつ製造

DIFF.が、足型の3Dデータから自動設計して3Dプリンターで作るシューズ「DIFF.3D」の販売を2026年9月1日に始めた。価格は2万5000円(税抜)で、足型データの確定から約10日で届く。同社はミズノからの出向起業により2022年に設立したスタートアップである。

靴づくりには2つの選択肢しかなかった。1つは金型で同じ形を大量に作り、複数のサイズを在庫として持つ従来の方式だ。もう1つは職人が木型から仕立てるフルオーダーで、国内では20万円前後から、完成まで3カ月以上かかる例もあるという。DIFF.によると、この二者択一を変えるために開発した。

工程は3つに分かれる。まず足型スキャナーで左右それぞれの足を3次元で計測し、足長のほか足幅、甲の高さ、踵周辺の立体的な特徴をデータとして取る。次に独自開発の設計システム「DIFF.ENGINE」がその形状を解析し、一人ひとりに合わせたシューズデータを生成する。最後に金型を使わず、3Dプリンターで一足ずつ製造する。

設計は左右で別々になる。左右それぞれの足型データを使うため、片方だけ幅が広いといった違いにも個別に対応する。同じデザインを買っても、中の形は履く人ごとに変わる。

購入の順序も通常と逆になる。サイズを選んで買うのではなく、買ってから足を計測する。オンラインでの購入自体は約30秒で済み、計測は大阪市北区の拠点、自宅などへの出張、自宅での撮影の3方式から選べる。拠点と出張ではその場でデータが確定し、そこから納期が始まる。

正式販売までに30名で検証し、試作は200回を超えた。β版には20名が参加している。同社が2023年8月に医療従事者100名へ実施した調査では、靴のサイズが足に合わないことが原因で来院した患者を診たことがあると答えた人が54.0%にのぼった。使用する3Dプリンターの方式と機種、素材は公表していない。

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