
航空機の位置を地図で見られるサービスは多いが、その多くはクラウドのAPIに頼る。手元のデータだけで、自宅の上空を飛ぶ航空機やドローンを把握したい。そんな発想から、開発者のifnull氏が、ラズパイを小さな空域センサーに変えるオープンソースのプロジェクトを公開した。
中心となるのは「ha-airspace」だ。dump1090やreadsbといった、自分で立てた受信機が出す航空機データ(ADS-Bや978MHzのUAT)を集めてまとめ、扱いやすい形に整えてMQTTで配信する。クラウドの飛行追跡APIには依存せず、自分の受信機をHTTPで読むだけで動く。Home Assistantと組み合わせれば、最寄りの航空機までの距離や、軍用機や緊急事態を示す機体などを、ダッシュボードや通知として扱える。
もう1つの「dump3411」は、ドローンのRemote IDを捉えるプロジェクトだ。Remote IDは、機体が自分の位置や識別情報を発信する仕組みで、ここではASTM F3411という規格の信号をBluetooth LEとWiFiで受け取る。検出した結果はJSONやMQTT、ログ、簡易なWebダッシュボードで確認できる。製作者はこれを「Remote ID版のdump1090」と位置づける。
必要な機材は、ラズパイ本体に、ADS-B用とUAT用のRTL-SDR受信機、信号フィルター、アンテナなど。ドローン側はBluetoothアダプターとモニターモードに対応したWiFiアダプターを使う。製作者はdump3411をPi Zero、航空機側をPi 4で動かしているが、Pi 5なら1台にまとめられるという。どちらもライセンスはMITで、クラウドに頼らず手元で空の状況を集めて記録したい人に向く。

