
Raspberry Pi 5などで、基板に載ったメモリーを交換しても、ファームウェアが出荷時と違う構成を受け付けないことが分かり、複数の海外メディアが報じている。より容量の大きいメモリーに載せ替えても増えた分は使えず、場合によっては起動しない。同じ容量のメモリーでも、別の基板から移したものは使えないことがある。Raspberry Piの技術者は公式フォーラムで、意図した仕様だと説明した。
発端は、Compute Module 5のメモリーを載せ替えようとした利用者の投稿だった。独Notebookcheckによると、この利用者は2GB版のメモリーを外し、別のCompute Module 5から取った正常な4GBのメモリーをはんだ付けしたが、2GBとしか認識されなかった。
これに対し、Raspberry Piの技術者でフォーラムの管理者を務めるPhilE氏が理由を明かした。同氏の投稿によると、低容量の製品を安く買い、出どころの怪しい大容量のメモリーに付け替えて高容量品として転売する行為があるという。同社が検査していない基板は利用者にとって危険で、不安定な製品についての問い合わせが同社に寄せられる負担にもなる。そこで、製品を出荷時のメモリー容量に固定し、転売で得をしない仕組みにしたとしている。さらに、容量に加えてメモリーのほかの属性も記録するようにしたため、同じ容量の部品に替えても動かない場合があると述べ、試しても時間の無駄だと付け加えた。
この仕様は新しいものではない。Raspberry Piの検証動画や記事を発信している米国のJeff Geerling氏は9月21日のブログで、問題の変更は2024年後半のファームウェア更新で入ったと指摘した。回避するには、2024年9月10日版かそれ以前の古いファームウェアを使うしかないという。
Geerling氏は、同社が法的に許される範囲でハードウェアを制限していることは認めつつ、進め方には反対だと書いている。代案として、以前のRaspberry Piが設定の変更で保証外になったことを記録していた「保証ビット」のような仕組みや、同社が公開している型番から本来の容量を確かめる方法を挙げた。部品を付け替えて修理することまで封じてしまう点を問題視している。
Raspberry Piは、この件について公式のブログや声明を出していない。

