
Raspberry Piの未発表の2機種「Raspberry Pi 4 Model A」と「Raspberry Pi Zero 3 W」の名前が、同社がGitHubで公開しているLinuxカーネルのリポジトリに現れた。2026年10月25日、2機種の「デバイスツリー」を追加する変更が取り込まれた。デバイスツリーは、ボードに載っている部品や端子の構成をLinuxに伝えるための設定ファイルだ。どちらもRaspberry Pi 4 Model Bと同じSoC「BCM2711」を使う。Raspberry Piは10月28日時点で、2機種を正式に発表していない。
変更は「Add device tree for Pi Zero 3 W and Pi 4A」という題で、10月23日に提出された。追加された2つのファイルには、ボードの名前がそれぞれ「Raspberry Pi 4 Model A」「Raspberry Pi Zero 3 W」と書かれている。BCM2711は、Arm Cortex-A72を4つ備えたSoCで、Raspberry Pi 4 Model Bでは最大1.8GHzで動く。現行の「Raspberry Pi Zero 2 W」は、1GHzのCortex-A53を4つ備えた「RP3A0」を使っている。
2機種のデバイスツリーには共通点が多い。Wi-FiとBluetoothを使うための設定と、GPIOにつないだ電源ボタンの定義がある。HDMIの出力は、BCM2711が持つ2系統のうち1系統だけを有効にし、もう1系統は「恒久的に無効」とコメントを付けて止めている。Raspberry Pi 4 Model Bは、micro HDMIの端子を2つ備えている。カメラをつなぐ端子の設定も含まれる。
違いもある。Raspberry Pi 4 Model Aには、電源とアクセスを示す2つのLEDと、2つのアンテナを切り替える設定がある。Raspberry Pi Zero 3 WのLEDはアクセスを示す1つだけで、記録媒体をつなぐ回路のコメントには「eMMC/SD card」と書かれている。
Model Aは、Model Bの機能を絞り、小さく安くした系統だ。Raspberry Piは2018年11月に、Raspberry Pi 3 Model B+の性能と無線機能を小さなボードに収めた「Raspberry Pi 3 Model A+」を発表している。変更を提出したのは、GitHubのアカウント「martamomotko」で、Raspberry Pi公式のリポジトリに取り込まれている。2機種のメモリーの容量、価格、発売の時期は、デバイスツリーからは分からない。

